リシケシからガンガー上流に上っていくとキャンプ場がたくさんあるのですが、そのなかの「Him River Resort」へ行ってきました。川の右側の道を、ラムジュラからラクシュマンジュラへ上がり、さらに奥へ進んでいきます。
「キャンプへ行くぞ」といわれたので、もっとサバイバルなイメージでいたらめちゃくちゃリゾートで
見た目はいいけどちゃんと稼動せず、シャワーは浴びずにトイレは別の仲間の部屋のを借りた。その仕様だけ山っぽい。
芝生の上で木を見ながら寝たり、草花の写真を撮って楽しみました。
花々の美しさに自然の生命力を感じたけど、この一泊キャンプでは
バックミラーが壊れたジープでも器用に運転をこなす、運転手さんの生命力のほうが印象に残った。
この山へ行ったとき、いくつも「自然の力の強さ」を感じることがあって、ここでわたしは手の小指の内側の副靭帯を損傷したのだけど、腫れてすこし曲がったまま新しい形になった指は、いろいろなことの「戒めのメモリー」になっている。
<外伝>
この並びはとくによく知っている、一緒に住んだ女性たちなので、いま見直すと非常にツボなショット。(参考:うしろ姿で癖を見るのが好きなんです)
わたしがガンジス川の中から指がありえない方向に曲がった状態で上がってきた後、この二人がそのことに対して言ってくることがすごく性格をよく現していた。
このときのケガは、川の強い流れや岩に生えている苔のことをちゃんとイメージせずに動いた人間のわたしのエゴ、落ち着きのなさによるもので、因果応報なできごとだった。
わたしはこのとき「今後多少の不自由を抱えそうだけど、とりあえず今しばらくはこれで少し練習にブレーキがかかって、いいこともあるのかも」と思っていた。そして左の彼女に「あなたはこんな状況なのに……、スーパー・ポジティブだわ!」と言われた。右の彼女はこの直後も、この後も「これ(このあなたの曲がった指)はメモリーになるわね」と言っていた。もちろん、結果はどうあれという使い方で「メモリー」という言葉にはやさしさが感じられた。たぶん彼女のこういう物言いは、人によっては誤解をされることもあるだろう。実際、彼女のあたたかい性格がわからないらしい人もいた。
「光を外に見いだすか、内に見いだすか」
身体の癖の現れかたも含めて、この二人から学ぶことはすごく多かった。