うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

宮沢賢治 農民芸術概論綱要(「BIG ME 大きな自分に出会う」より)

「農民芸術概論綱要」自体を読んだわけではなく、一部の紹介です。
先日ここで紹介した「BIG ME 大きな自分に出会う」のなかに引用されていたものが、すごくて。わたしは「注文の多い料理店」や銀河鉄道の夜(猫の映画で見た)くらいシカシラズ。で、これ読んでびっくり。
注文の多い料理店」は、ものすごくよく覚えています。読んだ絵本の絵がものすごく力強い版画で、お話の内容との相乗効果がすごかった。ああゆう心の中のブラックホールのような世界は、子供の頃から身近に感じていたかもしれません。
いまあらすじを読み直したら、やっぱりものすごいお話


今日以下に紹介するのは、「BIG ME 大きな自分に出会う」で著者の内藤さんが引用していたものです。
横書きで紹介するにあたり、改行はわたしの感覚で整理しました。

宮沢賢治 農民芸術概論綱要 より


もっと明るく生き生きと生活する道を見付けたい
近代科学の実証と求道者たちの実験と
われらの直観の一致に於て論じたい


世界ぜんたいが幸福にならないうちは
個人の幸福はあり得ない


自我の意識は
個人から 集団 社会 宇宙と次第に進化する


この方向は
古い聖者の踏みまた教えた道ではないか


新たな時代は
世界が一の意識となり
生物となる方向にある


正しく強く生きるとは
銀河系を自らの中に意識して
これに応じて行くことである


われらは世界のまことの幸福を索ねよう



求道すでに道である
われらは新たな美をつくる
そは常に実生活を肯定しこれを一層深化し高くせんとする
世界に対する大なる希望をまず起せ
風とゆきし 雲からエネルギーをとれ
おお朋だちよ われらは各々感じ 各別各異に生きてゐる



ここは銀河の空間の太陽日本
巨きな人生劇場は時間の軸を移動して不滅の四次の芸術をなす
おお朋だちよ 君は行くべく やがてはすべて行くであろう


ここには宮沢賢治一九二六年のその考があるのみである

「われらの直観」「巨きな人生劇場は時間の軸を移動して不滅の四次の芸術をなす」
インド的な宇宙観にはさまれた、日本の心。


まるで、バガヴァッド・ギーター
先日紹介した「タオ自然学の"共振するタオ"」の章にあっても、自然にはまっちゃう。
農民芸術概論綱要のもう少し長い文章は、こちらで読めます。


★内藤景代さんの他の本への感想ログは「本棚」に置いてあります。

BIG ME 大きな自分に出会う―若者のための座標軸 (実日新書)
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