うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

行動心理学、分析心理学(「BIG ME 大きな自分に出会う」より)

宮沢賢治 農民芸術概論綱要」「創造力を豊かにするコツ」に続いて、「BIG ME 大きな自分に出会う」のなかから「外から見る"行動心理学"と、内から見る"分析心理学"」について書かれていた興味深い部分を切り出して紹介したいと思います。
BIG ME 大きな自分に出会う」のはじめの感想に、『うちこは内藤さんの書く分類で言うと、明確に「内向的な外攻タイプ」にあたる』と書いたのですが、今日はその元ネタ、という感じです。みなさんも、自分をあてはめて読んでみると、思わぬ発見があるかもしてません。右上のマンダラをイメージすると、バランスも見えてくる。
わくわくしますね。では、紹介行きます。

<153、154ページ 外から見る"行動心理学"と、内から見る"分析心理学" 要約>
(ここは、後に紹介する159ページの前段になるので、すこし要約して紹介します)

「ないこう」「がいこう」といっても、ふたつの心理学では意味も字も違う。ゴッチャにしている本も多く、混乱しやすい。


●だれでも見ればわかる"行動"によって、その心理を分析するのが「行動心理学」
「外攻タイプ」は、自分などどうでもよく、世間や社会などの外にある"価値"に身をすりよせていく。「行動心理学」自身が「外向きタイプ」的でもある。
「内攻タイプ」は、時世、時節が変わろうと、自分にとっての"意味と価値"が大切で、世間の「べし・べからず」などの掟に縛られたくないタイプ。内面にある
価値観なので目立たないが、骨っぽい。おとなしそうだが、シンは硬い。「内攻タイプ」が"行動"をおこすと、信念が一本、通っているので、強い。過激にもなる。


●外への行動として現れにくい、心の深層を、夢などで探るのが「分析心理学」。
この現実社会をみている四つの窓 ─ 思考・感情・直観・感覚の四タイプの分類もこの系列。もっと大きく分けるとふたつに分けられるというのがユング。人生の「意味と価値」を外に見るのが「外向タイプ」、内に見るのが「内向タイプ」


★劣等感のかたまりになるのは、外向的な内攻タイプ。他人と自分をつねに比較し、世間が○(マル)とした価値観に自分をあてはめようとするが、自己主張や自己表現が下手なので成功しない。世間にどう見られるか、他人がどう評価うるかだけにしか興味がない。その結果、自分を大切にせず、責め、いじめぬく。やせて美人になり、他人に称賛されたくて拒食症になり死んでしまう少女はこの典型。他人とのコミュニケーションが下手で悪ガキになる子もいる。


★鼻持ちならない優越感のかたまりになるのは、外向的な外攻タイプ。世間が○(マル)とした価値観は丸暗記し、一番になることを生きがいにする。自分がそれを好きかどうかなど、問題ではなく、勝者になればよい。社会の権威に弱い。


★内向的な内攻タイプは、馬鹿か利口かわからない。道(タオ)と一体になり、花鳥風月を友とし、無名のフツーの人として生涯を終わることを喜びとしている人も多い。


★内向的な外攻タイプは、他人の思わくや世間の常識にとらわれず、自分の内的な価値観で行動する。前衛的な芸術活動をするひとに多い。内面から創造力があふれ、行動に駆られる。

わたしが内向的であることは、確実だなぁ。


<159ページ 自分を大切にする 要約>
(ここはほぼそのままの引用ですが、いいかえの例などはすこし省略して紹介します)
 行動心理学と分析心理学のそれぞれの一対は、人間の「全体性」という円に内接する正方形の各頂点になる。外攻─内攻、外向─内向というのは、本来、潜在的にだれでももっている傾向なのだ。


(A)外攻タイプは、自分の"いけいけドンドン"のはやる気を沈め、相手への思いやりや、状況の冷静な分析、別の価値観を認める心のゆとり…などを身につければ願望はかないやすくなる。


(B)内攻タイプは、もっと自分の可能性を認め、自分に自信をもち、周囲の価値観にふりまわされないことだ。自分を大切にすることが先決だ。そして、大切な自分を、どう生かし、表現し、主張し、実現していくか──頭と心を使って、学ぶことだ。
 現代は「心の時代」ともいわれているが、時代を支配しているのは、外向的な価値観だ。
 つねに、時代に受け入れられたい!と願う(C)外向タイプにとっては、一見、生きやすい。しかし、時代の流れは、着実に変化している。あまり外向的な価値観にこり固まっていると、そのうち、時流にとり残される。時代に見離され、確固とした自分(ME)ももっていないとしたら、悲惨だ。『天寿まっとうせず』の老人たちのようになる。コワイ……ネ。「個性化の時代」や「分衆、小衆」の時代でもある今、社会(BIG)への、"過剰適応"を修正し、自分(ME)と仲良くすることも身につけよう。(D)内向タイプの価値観の美点を学ぶのだ。


(D)内向タイプは、「もの・数字・量・現実・肉体・経済」などの"外向"的な価値を求める(金)志向のひとたちを、俗物(スノッブ)やブタと思う。卑しく、醜く、汚く、不潔に思う。"清く、正しく、美しく"の(ビ)(貧乏人)志向が、人間として"正しい"道だと確信しがちだ。
 限度を超えると逆転して、"外向"タイプに走る。今までの内向的な価値を「青くさい」と切り捨てがちだ。たとえ外向的に(金)になっても、それでは、心は満たされない。虚無主義ニヒリズム)になる。
 自分のイメージの複合体(コンプレックス)や元型イメージにとりつかれ、自他未分になりやすい。


(E) ソウ鬱タイプは、外攻と内攻、外向と内向が交互にきて、高揚と落ちこみをくり返す。マンダラの中心であるBIG MEを、確固としてもっていないと、気分の波にふりまわされ、自分を見失う。落ちこみのときは、×(バツ)ではなく「休息、充電、いこい」の時だ。


(F)分裂タイプは、外攻・内攻・外向・内向がパッチ・ワークのようになっている。整理し、統合して、マンダラ的な世界にしよう。言葉に書き、図や絵に描いて、自分のイメージの実体をしることが先決だ。


(G)てんかんタイプは、自己コントロールが下手だ。陶酔や恍惚ばかりでなく、フツーの生活でニッコリできる小さな喜びを発見できる感覚を育てよう。オール・オア・ナッシングの○×式発想をやめ、バクハツする芸術もわび・さびも、両方の良さを味わってほしい。

「内向タイプの人が、限度を超えると逆転して、"外向"タイプに走る。」というのは、すごくよくわかる! いろいろあって、自分の中でのバランスと天秤にかけまくった後で「ベクトルを変えたからには」ということで、ものすごい割り切り方をするときがあるから。



いろいろな角度から見て、自分の長所と短所が見えてくる。普段の生活の中には、これに「時間の感覚(スピード感)」の掛け算が瞬時入ってくるので、星占いの「○○座の基本的な性格」みたいなものとは少し違いますね。さざ波のように、常々くり返して漂っている。
心は、宇宙ですなぁ。


★内藤景代さんの他の本への感想ログは「本棚」に置いてあります。