うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

「好きを仕事に」がピンとこない

 ここ数年でお絵かきソフトの使い方を少しずつ覚えている。ちょこちょこ調べ物をしたせいか、ここ1年ほど、広告で「ゆるいイラストで稼ぐ」を提案され続けている。

定期的にお絵かきアプリの使い方を検索するので、「ゆるいイラストで稼ぐ」をゆるく提案され続けている。

 

 

「好きを仕事に」

書店でも広告でも、このフレーズをよく目にする。

わたしは「好きを仕事に」と考えて仕事を決めたことがない。仕事には過去の経緯と時代の流れに沿った価値があるから、現時点から少し先を見てそんなに苦じゃないことを仕事にできると生活が安定しやすい。経験からそう感じている。

 

 

どんな仕事も時代によって価値が変わる。

同じ仕事をずっと同じ環境・状況・活気の中で続けられるわけじゃない。

わたしにいま広告で提案されている「○○○○で稼ぐ」「好きを仕事に」は、「いま好きなことを仕事にしようとチャレンジしてみたら、1年くらいは今の希望と熱量に近い感じで楽しめるかもね」ということだろう。

同じ状況の1ヶ月間でも、若いときほど停滞を強く感じるものだし、ブランクがあれば焦りが視界を曇らせる。仕事をすることに対して射幸心を煽るのは投資詐欺以上に悪魔的な広告手法だと思うけれど、彼らも商売だ。

 

 

わたしはこれまで仕事を好き嫌いで考えたことがない。

やってみて向いていないな、と思った経験は何度もある。

やってみたら時間があっという間に過ぎて、結果的に楽しめていたことも多い。最初は楽しめたけれど自分の考えが世間の需要と合っていないのだな、と思ったことも多い。

社会のなかで仕事をすること自体、そもそも好きなほうだ。

仕事を好き嫌いや損得にとらわれずに見るマインドを育ててくれたのは、これまで関わってくれた周囲の人たちの人間性や関係性によるものか、自分の資質によるものか、その比率はわからない。