チャンドラは「月」、アルダは「半分」。
今日は半月のポーズの話です。
ヨガの片脚バランスのポーズの中でも、目線を上の指先に向けるとなったとたんに難易度がぐわわっと上がる、身体内のいろんな神経を刺激しまくる、バランスの維持トレーニングとしておすすめのアーサナ(体位)です。
できあがり
こんなポーズです。
▼意識するポイントとその順番
- 軸足(画像では右脚)を定める。膝を少しずつ伸ばし、先に軸足の付け根を外回転(外旋)に意識する。このタイミングではまだ軸足の膝はピンピンでなくても良い
- 1を行うことで上げているほうの脚の付け根(画像では左脚)が開きやすくなり、つま先を胸と同じ方向へ向けやすくなる
- 上げている足のかかとをしっかり押し出す
- その押し出しの力で軸足の膝もより伸びやすくなる
- 床についていない手を上にあげる
- 目線は最後の最後、できるようになってからでOK
ほぼできあがりの状態でも、じゅうぶん
床についていない手を上げなくても、上記の1~4の手順を落ち着いた呼吸を保ったままでできれば、上の手は腰に当てた状態でじゅうぶんです。
これでじゅうぶんです!
▼こっちの方が大切です
- せっかちにやらないこと
- せっかちさを抑えること(大切なので二度書きました!)
- えいやっと後ろ脚を蹴り出したらうまくいくんちゃうか、などと思わないこと(うまくいきませんw)
できあがりは手脚をビヤッと開いているように見えるのですが、これは手脚をいきなり放射型に持っていくポーズではなく、骨盤がハマりつつ開く最適な位置を地味に探すポーズです。
瞬時に位置を決める。「桂馬」の位置に指先を置く
ポーズに入っていく時の動きは、「側転」と同じ動きになるので、脳みそは一瞬戸惑います。
ここで「え、え、なに、どこ、どこだっけー?!」となると呼吸が乱れ始めます。
そこで判断のスピードが重要になります。
右脚が軸の場合は、右ナナメ上の桂馬の位置です。
(白い丸のところに指先を置きに行くイメージ)
サッとやる、の重要性。脳にすでにあるイメージを使う
ヨガは理屈っぽくやろうと思えば、いくらでも理屈っぽく説明できます。
ですが、事前に考えれば考えるほど神経回路の接続にノイズが入り、挙動の内部で起こる伝達がクリアでなくなります。
「躊躇」は呼吸に影響します。呼吸が脳の混乱とセットにならないように、躊躇しやすいものほど、サッとやる工夫が必要です。
アルダ・チャンドラ(半月のポーズ)は、日本人の大人が揃う場では「将棋の喩え」が便利です。
イメージというのはとっても便利で、戦士のポーズ3番の手脚は「飛車!」って感じです。
▼飛車っ!
前も後ろも、行けるところまで、手の指先と足のかかとを突き当たるところまで伸ばします。
(このポーズの写真を撮り忘れたのでイラストで失礼します。こんな事をしているからおかしな広告が出てくるんですよね・・・)
ぐらつきの瞬間は黄金の価値
ヨガはポーズの挙動を隅々まで確認しながら行うと、どんどん感覚が深まります。
外部情報から意識を内側へシフトするトレーニングになります。
なので「できない頃の練習は黄金の価値」です。
筋力と柔軟性を得ると、また外部を意識する余力が出てきてしまいます。
意識は飛び散る機能を持っているので、意思を使って自分の範囲から出ていかないように、繋ぎ止めておかなければなりません。
そういう時に「自分の手脚は飛車の動きをしているか」などのように、内面の精度を上げる脳内イメージを利用してみるといいですよ☆
<わたしからのお知らせ>
ヨガが初めてのかたも、ブランクがあるかたもどうぞおいでください。
一緒にイメージを楽しみましょう♪(ネタが古めなのはご容赦くださいw)