うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

聖なる呼吸 ヨガのルーツに出会う旅(映画)


これはいい映画。本を何冊も読んで理解するような現代ヨガの歴史がつめこまれている上に、「なるほど」がいっぱいです。
三点倒立ができるようになりたい人にもおすすめです。アイアンガー先生が初心者(この映画の監督)に倒立の指導をする場面が、「わたしは初心者なのですが…」みたいなあいさつの部分から収録されていて、このシーンがすごくよいのです。
K.パタビジョイス、B.K.S.アイアンガー、双方の師であったT.クリシュナマチャリアの軌跡をたどっていく話ですが、なぜアイアンガー・ヨガがああいう方向(ケガを防ぐヨガへのこだわり)へいったのか、そして最終的にはチェンナイに移って「命のヨガ」にかわっていったT.クリシュナマチャリアのヨガはどういう経緯だったのか、三男のシリーバーシャムさんの解説がとにかくよい。
アイアンガー先生はそのまま字幕なしでわかるほど英語がわかりやすいうえ、オヤジ・ギャグ(っていっていいのかな…。聖者ギャグ?)も冴えており、そこもひとつの見どころです。
沖ヨガをしている人は、左右差の観察について語るアイアンガーさんの部分も、首がもげるほどうなずく場面になるかと思います。


三男のシリーバーシャムさんが、最後のほうで自分の推測として、こんなことを話されます。(以下記憶でわたしが要約してます)


 わたしたちには、(信仰があるので)神がいつも身近にあります。
 でも、アメリカの人には、同じようには感じられないだろうと思います。
 父はそういう(ヒンドゥー教徒ではない)人にも「神」が感じられるように、
 ヨガの伝え方を考えたのではないかと思います。


ほかにも王族へのデモンストレーションはこのようなものであったであろう、という映像や、王族の援助によって成り立っていった道場の歴史など、ヨガを通じてインド史に触れられる映画です。子どもが唱えるギーターはとてもかわいくて、CDで欲しくなるほど。アーサナの練習場面では力強いガヤートリー・マントラを、これまた子どもが唱えてる。
あとこれ、監督の膝と足首がカタイのがまた、いいんですよね…。
ヨガ楽しい!これからも続けたい! と思っている人すべてにおすすめです。


▼全国で続々公開、はじまってます。

静岡・仙台・山口・熊本・大分は上映期間が短いようなので、今すぐ確認して手帳に書いておくべし! ですわよ〜