道後温泉駅と有名な銭湯のエリアは徒歩圏内に見どころが多く、神社仏閣を歩いて見てまわることができます。
湯神社は道後温泉本館すぐそばの小高い場所にあり、何箇所からか上がれると思うのですが、
これは手前にあった中嶋神社。
このあたりは、歩いているだけでなんだか楽しいです。
伊佐爾波神社(いさにわじんじゃ)
このあと「坊っちゃん」で以下のように語られるお寺へ向かいました。
風呂を出てみるといい月だ。町内の両側に柳が植わって、柳の枝が丸い影を往来の中へ落としている。少し散歩でもしよう。北へ登って町のはずれへ出ると、左に大きな門があって、門の突き当りがお寺で、左右が妓楼である。山門のなかに遊廓があるなんて、前代未聞の現象だ。ちょっとはいってみたいが、また狸から会議の時にやられるかも知れないから、やめて素通りにした。門の並びに黒い暖簾をかけた、小さな格子窓の平屋はおれが団子を食って、しくじった所だ。
団子エピソードのからむ印象的な場面。このお寺の名前は宝厳寺。ここへ来る前に子規博物館で地図をもらって歩いていたのでした。
残念ながらこの寺の本堂は消失してしまったのだそう。でも同じ道を歩いたのかもと思うだけで、楽しい!
坊っちゃんとは違うルートを歩いている。まあいい。ついた。
ここは踊念仏で有名な一遍上人の生誕地とも言われるお寺で、展示があります。
楽しい絵巻のレプリカの展示もありました。
神奈川県藤沢市の遊行寺にいらした一遍上人もそうでしたが、やっぱり歩いて踊っていたくらいなので、すごくスマート。
わたしも一緒に踊ってみたかったような、いやいや鎌倉時代のあんな絶望の世を生きる自信はとてもないような、とはいえ踊るとなったらめっちゃすごいキレで踊りそうな、そんなポジティブとネガティブの思考の間をいったりきたりしました。
それにしてもこの辺を抜けて遊郭とか、どんな町だったんだ松山…。坊っちゃんのせいで「なもなも言うとる田舎」というイメージだったけど、実際行ってみるとこの町特有の華やかさの名残を感じます。日本各地から「あの湯に入りたい」と人々があこがれた時代もあったわけですものね。
今日紹介したこのあたりは道後温泉駅前の観光案内で地図をもらえば1時間でまわれます。