うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ぜんぶの後に残るもの 川上未映子 著


映画監督が小説を書いていたり、脚本家が小説を書いていたり、文章を書く仕事をしている人にはいろんなジャンルを横断している人がいるけど、川上未映子さんの書いた脚本の漫才があったらわたしはぜひ聞きたい。というか、このエッセイ集にある「みんな勉強ができない」の終盤を、今いくよくるよの音声で聞きたい。
ほかにも「プールで響きわたるもの」は確実に吹きだすおもしろさ。この本は電車で読まないほうがいいです。

脳内トークの描写もおもしろい…。特に以下はすごい。クラシックのコンサートで咳が出そうになってしまったときのこと。

ふだんは1年に多くて3回くらいしかない「咳」が喉のかゆみとともに急激にこみあげてきて、まじでどうにかなるんじゃないのかということがありました。しかしわたしがみなさんと繋がることができているのが「言葉」なら、わたしを救うのもまさに「言葉」であるのです。「いいですか。わたしに咳という機能は、ないのです」と頭の中で真剣に言って聞かせることによって、「機能がないのだから咳をすることはできないのです」→「だから咳はでませんのです」→「そもそも咳ってなんですのんか」ってなことを何度も繰り返すことによって(格闘10分、まじで苦しかったけど)、わたしはついに咳をしないで済んだのです! ファビュラス!

叶姉妹以外で「ファビュラス」使ってる人をはじめて見た。しかも感嘆符付。


「あなたの願いの解像度」は、川上未映子さんが小説の中で見せる「スピリチュアル」に対してのスタンスが出ていてすごく共感。わかんなかないけど、わかっていいものか…。という感じを文章化してくれていて、とてもすっきり。
毎度ながら、沁みるし癒えるし笑えるしの三拍子でした。


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