うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

「やらない理由」だけをカットしていく

ヨガをしている人には、「積極的でなければいけない症候群」のようなメンタルの人、けっこういらっしゃますね。
なんの話か流れは忘れたのだけど、なかなか仕事の方向性が定まらない人に



 やります! みたいにビックリマークをつけた返事じゃなくて
 やります。 って、ただのマルがつくだけの「やります」でいいじゃん
 


と言ったら、目から鱗だったらしい。
基本的に「やらない理由」って簡単に見つかるから、それをしないだけでじゅうぶん積極的ですよね。



まえに「グッドではなく、ベター。マイナスをゼロにできればいい、くらいにしか思っていない」と書いたことがあります。
わたしは子どもの頃から意思を表明するのがヘタで、周囲から見たら「やる気がない」ように見えるのに「実はすごくやっていた」という状態になることがあり、それによっていじわるな感情を他人に発現させてしまうことが何度もありました。これは相対的なものなので、今後もあると思います。
こういう流れでいじわるをされることは自分にも原因があるので慣れていたのですが、ヨガの古い教典を読みはじめたころ、何度も出てくる以下のフレーズが沁みました。



 人知れず、懸命にやれ



ハタ・ヨーガの教典は、めちゃくちゃ要約すると「こっそりコツコツがんばれ」「そうすれば老いない」と、もうそればっかりです。
「人知れず」って、すごく大事なんですね。インドにもこういう教えがあるのだなと思って、すごく沁みました。
そのあとインドへ行ったときも先生に同じことを言われて、心がけが変わりました。


これはあとあとそう思うようになったのですが、なにかを誰かに事前に表明すると、それを聞いた相手のイマジネーションが自分の行動の限界をつくってしまうことがある。「これがやりたいんだね。では、こうしてあげよう」なんて親切にされると、実はその倍のことができるかもしれないのに、そこまでになってしまう。
「目からウロコ」という言葉が自然に出てくる人は自分の目にウロコがついているのを潜在的にわかっているはずなので、それがどんなウロコなのかを具体的に観察してみるとよいと思います。もっとできる前提でいたほうがいいんじゃないかな。
そのためには失敗もごまかさずに見つめる覚悟がもれなく必要になるけど、だれかが決めた限界の中でビックリマークをつけて返事をし続けるよりは、確実に自分の足で前に進めると思います。