今年はトリの年だというので、鳥の話からいきましょうか。
これは2016年の前半からハタ・ヨーガのクラスで構成に入れていたのですが、先日の新年稽古でまた復活させました。
昨年、練習に来てくれた人から「あれはなんというポーズですか」と聞かれ、「無理やりサンスクリット語にするとマーラ・ブリクシャ・アーサナ。木のポーズに輪っかをかけた感じ?」などとテキトーに答えていたのですが、どうやらこれは楽園の鳥のポーズというらしいです。(yogamagazine.comで見つけました)
このポーズはうまくなれば楽園ぽさがでてくるのでしょうけれども、いまのところはわたしも電線のカラスのポーズくらいの感じです。一緒に練習している人たちは、ようやくスズメになれるかな…、くらい。脚が上がるまでなかなか鳥の気分になれない状態が続くポーズです。
まぁ気楽にいきましょう。
今日はわたしがヨガクラスでガイドするときのスクリプトの要素ほぼそのままの感じで書きます。
足を肩幅以上に開いて、前屈して片腕を股の間に入れ、手のひらを上にします。
股の間の片手は膝の裏から背中へ、もういっぽうの腕を背中に回してなんとか手をつかみます。
なんとかでいいですよ。うんと膝を曲げたりお尻を下げたり前屈したり、この人はいったい何をしたいのだ……、と疑われるほどにあやしくゴニョゴニョ動いたりすると、なんとかつかめるようになります。
(餅を食べ過ぎた人は、ここで潔くあきらめましょう)
さぁて、ここから、脚を上げていきますよ!
(餅を食べ過ぎた人は、指をくわえて見ていてください。もう年内は餅をくわえないでください)
腕が膝の裏にあるのと同じほうの脚を上げていきます。
膝の裏にある腕の存在を感じながら、カカトだけを上げます。
横から見ると、こんな感じです。
このように、カカトだけを上げた体勢の状態で気持ちをなじませます。
ここでかかとの上がっている脚を、これから宙に浮かせていきます。
さぁ、これから鳥になりますよ。準備はいいですか。
ヨガは、イメージが重要です。
自分は、鳥なのだ。
そう、鳥なのだ。
このままの状態でいたら、ひとりプロレスごっこ
いうなれば、ひとり卍固め。
年末か!
いや、もうとっくに年は明けているのだ。
いまは、2017年。酉年。鳥の年なのだ。
わたしは、鳥になるのだ。
身体に心はなじんできましたか?
ここからは、慎重に段階を「刻んで」いきます。
ヨガは段階の刻みと呼吸が重要です。
上げるほうの脚のつま先を(この写真でいうと右足のつま先を)
もうかたほうのカカトに向かって(この写真でいうと左足のカカトに向かって)
つん☆
つん☆
と、2回に刻んで近づけていきます。
そして、目線を両つま先から50センチくらい先に移動します。
そして、つぎの吸う息とともに
さらに、つぎの吸う息で
ゆっくりと両腰骨の高さが揃うところまで上げていきます。
ここまででも、上出来です。もう、すでに少しは鳥です。スズメ、くらい?
ちなみに吸う息で、としているのは、肺が膨らむタイミングを利用したほうが、ここまでは上げやすいためです。
そしてここからは、吐く息とともに、上げているほうの脚の膝を伸ばしていきます。
ベイサイドなんかでやると、なんとなく水鳥っぽさがでてきます。でしょ?
最後までを吐く息で伸ばしていくのは
身体の中心と脚が地面に根づきやすいためです。
実際にいっしょに練習するときには
グラウンド感を出して☆
などと言っていますが、このポーズは吐く息とともにグラウンド感を認識しやすいポーズです。
ただ立っているだけのタダ・アーサナ(山のポーズ)のときは、これを両脚でやっている状態です。
もうだいぶ上がってきた人には
ぶいっ!
ぶいっ! と上げていきましょう。
などと言いますが、これは、脳内でアルファベットの「V」をイメージすることで、よりシャープになるためです。
そして慣れてくると胸でラクに呼吸ができるようになり、楽園感が出てきます。
このポーズの名前の由来は見た目が楽園にいる鳥のようであるだけでなく、胸の呼吸からしてメンタル的にも楽園感があるからではないかと思っているくらい。
いかがでしたか。新年から難易度が高い?
でもほかの鳥メニューは、さらに難易度が高いんですよね…。なので、このくらいにしといたる。みたいな感じです。
どうですか? 今年は以前にも増して、ヨガをやってみようかな〜なんて気になりましたでしょうか。
ヨガは家でもできますし、全国のスタジオやヨガサークルもインターネットで探せます。
ぜひあなたの活動圏で行きやすい練習場所を探して、日常に取り入れてみてくださいね。