うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ブログを書くこと、そこから波及するさまざまなことについて、わたしが気をつけている8つのこと

■1:広義で同業と思われる他者を批判しない
どんな文脈でヨガやヨーガを謳おうと、すそ野を広げる存在だから。消費される以上はニーズがあるし、それもまた法則。日本はいちおうは法治国家なので、感情だけで排他しないために法律がある。そういう国で生きていることを、自分が手を出さない領域のことを見せてもらったという視点を忘れないよう、心がけています。あれはホンモノだとかニセモノだとかいう議論にかり出されそうになることがたまにあるのですが、なんというか、おしおきは神の仕事です。




■2:仕事への向き合いかたについて語らない
とくに30代なかばを過ぎると生きかたもさまざま。わたしが発する仕事への向き合いかたのなにげないポリシーが、誰かを否定しているように見えてしまって、よくないことの種になることもあるかなと思っています。それはヒト単位の問題ではなく「"そういう状態" で読む人がいる瞬間」が増えていくということ。なので、これは今後どんどん語らなくなると思います。現象やマーケットについて語る視点に変えれば、なにかのヒントになるかな。という脳内変換をするようにしています。




■3:ほめられたら気をつける
文脈を紐解くと、大人になってからシンプルにほめられることって、ほとんどないものです。「わたしの好きなものを好意的に評価するあなたが好き」は、そのひとが猛烈にライバル視している対象を絶賛したときのことを想像するとガクブルものだし、「その価値がわかるあなたは優秀ですね。わたしのように」という意味であることも多いです。
なのでヨガの場合は一緒にアーサナをしているときにいい様子を見ることがうれしいし、それ以外のことでは「また会いたいな」とわたし自身が思う状態(相手に思われるのではなく)がよろこびです。「ほめ」と「よろこび」は直結しません。




■4:法則を活用する
これは少し前に読者さんからの質問への回答として話したら、おもしろいといわれた実例です。
質問者をSさんとします。

Sさん「うちこさんのところには、いろいろな問い合わせが来るでしょう? 大変じゃないですか?」
うちこ「いろんなのが届くけど、メールは有能な秘書がフィルタしてくれるので、読むことはあまりないの」
Sさん「秘書がいるんですか!」
うちこ「Gメールさんていう……」
Sさん「(お口あんぐりの失笑)」
うちこ「特定の文字列を含むメールや特定の法則にあてはまるものは、Gメールさんがゴミ箱に入れてくれるの。なので、"○○にご興味ありませんか?" とか、"ご縁があれば" などの主体性のない問い合わせは見ずにすむようになっていて、そうすると読むものはほとんどなくなります」
Sさん「おもしろーい。どんなの設定してるんですか?」
うちこ「"ご興" "ご縁" とか。"ご" が漢字の場合も同義で扱うように、とか」
★補足:たとえば、「興味」で設定してしまうと、それは設定ミスになります。「興味」は「○○に興味があります」というような主体的な文脈にも登場する文字列なので、「ご興」や「御興」で設定します。




■5:アルゴリズムは明かさない
さっき少し明かしてしまいましたが、ポリシーに沿った運用を支える「ことばの法則」を大切にしています。
排他だけでなく優先もあり、世の日本語の使われかたやヨガ業界のトレンドの変化にあわせて日々アップデートします。脳内で間に合わないものは記録したりもしています。まるで人間グーグル。
このように法則を見直す作業をしていると、感情に覆われる機会が減らせるとともに、自分を知ることにもなります。「これ排他する?」という葛藤は「いい人ぶりたい自分」との闘いなので、とくに自己批判的になります。そして自分が決めた排他事項に入ることを恥じ、優先事項に入ることを心がけていると、いわゆる「リア充」になります。自分がこうありたいと思う自分に近づく感じがします。




■6:差し支えない範囲で、できるだけリアルに
たとえば今日のようなことをなんで書こうかと思ったかというと、フリーランスで翻訳経験のある友人(Hさん)に
「ヨガを指導することについて質問を受ける機会があるのだけど、相手が意図している背景がわからないまま答えるのって、疲れる…」
と愚痴ったらこんな展開になったから。

Hさん「ヨガって、そういう職業特有のワーキング系シンポジウムとか、ないの?」
うちこ「わかんない。養成講座はTOEICみたいなもんだから、たぶん悩みはその後ではないかと思うのだけど…」
Hさん「そういうのって、場を設けてしゃべるもんなんじゃないの? わたしシンポジウムに駆り出されてしゃべった」
うちこ「そっか。その業界は、ありそう。めちゃくちゃ、ありそう!」
Hさん「どうやったら翻訳一本でやっていけますか、みたいなのね。まあそれも中間で儲かる人がいるからある質疑応答の場なんだろうけど」
うちこ「でもそんなの、十人十色じゃない? わたし、いろんな仕事してるよ」
Hさん「だから、もうそういうのは、内容よりも場や行為に価値があるというか、そういうもんなの。うちこちゃん、書くのならできるんじゃない?」
うちこ「うん。"ヨガのうちこちゃんが気をつけている、手を広げずにこっそり楽しくやっていくための、たった8つの方法" みたいなやつでしょ」
Hさん「早い!」
うちこ「クリックさせるように書くのは、魂さえ売ればいくらでも書けるわさ。そりゃ。やらないだけで」
Hさん「それおもしろそうだから、とりあえず私に送って」
と言われたのですが、なんかHさんにだけメールしようとするとナマナマしいものがあふれ出すぎてしまうので、ここに書きました。
こういうリアルさは差し支えがないし、おもしろいかなと思います。




■7:多少ふざける
妄想というのはあくまで読む人の頭のなかで広がっていくもの。妄想のもとになる「記憶」も、読む人の頭や身体のなかにあるもの。なので、せめてディフェンスとしてふざけるようにしています。オフェンスではありません。芸人ではありませんので。




■8:読む人がいることを想像して、語りかけるように
どうですか、Hさん。



以上。
ヨガっぽく八支則でまとめてみました。