うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

マリー・アントワネットのようなインド思想もある


マリー・アントワネットが「パンがなければお菓子を食べればいいじゃない」と、本当に言ったかどうか知らないのですが、インド思想の中にもこれと似たノリの思想があります。



 お金がないなら、借りたらいいじゃない♪



わたしこれ、けっこう好きなんです。わたしはチャールヴァーカ派(Cārvāka)と習いましたが、ローカーヤタ派(Lokāyata)という名前のほうがメジャーなようです。この教派は唯物論で輪廻も否定する、超現実的な教説を打ち立てています。わたしにサーンキャ哲学を教えてくれたインド人の先生が、「サーンキャに入る前に、他の教派の分布も知っておこう〜」と、この喩えだけで説明してくれました。(いいのか!)
インド思想にはいろいろな分け方があって、「有神論」「無神論」で分けたり、万物の根源を「物質」とするか「意識」とするかで分けたり、まあいろいろです。そこは視点次第です。
インドの六派哲学のほかに「実利論」というのがあり、カウティリヤという人が定義したそうなのですが、その中でこの3つはひとくくりにされているそうです。(参考:Wikipedia「順世派」



 「サーンキャ」「ヨーガ」「ローカーヤタ」



え"。マリー風味のローカーヤタ派は、ここに仲間入りしてくるのっ?!
でもあらためて考えると、困ったことの原因が自我にあるとし、ソリューションを瞑想や儀式に求める他の教派よりも、この3つにはたしかにもう少し具体的なところがある。
だんだんむずかしく感じてきた? むずかしくないですよ。
パンがないときに、各派の立場になって、どんなことを言いそうか考えてみればよいのです。



パンがなくても、次の対象に意識を移すことになるさ。それが、またパンだったりして☆どっかーん」(サーンキャ)


パンがなければ、プラーナを食べればいいじゃない。練習すれば、できるよぉ☆まぢかよ〜」(ヨーガ)


パンがなければ、おねだりするか、お金を借りたらいいじゃな〜い☆返済は計画的に!」(ローカーヤタ)




ヨーガは崇高でピースフルでシャンティなだけじゃない。ひょんな大喜利でもたいがい困らないところが偉大。何年かかるかはさておき、プラーナで生きていけたら食費浮きまくり。現世で完結する、この上ない実利論かも〜。
ちなみにローカーヤタ派は、サーンキャ派やヨーガ派と違って輪廻思想(霊魂)を認めていないので、善行悪行のカルマも説かずに現実生活と物質的利益を追求する説をとったため、政治家の社会で信奉されることが多かったそうです。そういうのもちゃんとあるところがまた、インド思想の懐の深さというか、ハマってしまうところであります。
それにしてもヨーガって、本当に絶妙なところにポジションどりをしています。
パタンジャリ・グループの手腕はすごいものでありましたのねぇ。





(おまけのつぶやき)
キルティン・ダンストを見ていたらカーディガンズのニーナを想起した。似てる〜。

マリー・アントワネット (通常版) [DVD]
東北新社 (2007-07-19)
売り上げランキング: 4,878

Life
Life
posted with amazlet at 13.08.18
Cardigans
Polydor (1995-10-02)
売り上げランキング: 14,698