うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

はじめてのコラボでヨガニードラ


少し前の話ですが、ほかの先生のクラスにヨガニードラのガイドとして参加する機会がありました。
沖ヨガ指導者さんによる「眼ヨガ(視力向上ヨガ)」クラスのあとの、30分のヨガニードラ。
実践を含む哲学や心理学はインドで学んできたので、日本語化するにあたっては「寝たまんまヨガ」のアプリでの実践のほか、英文からの研究の時間を長く設けていたのですが、なんというか、当日になってみたらわたしの前にやるクラスの先生が思いっきり関西弁だったりして、動揺〜(笑)。



3月に一度、まだ日本語化の部分が研究段階ながら、ヨガニードラをやりました。そのときに反省点というか、改善点に気づくきっかけをもらいました。「日本語化」だけではない課題として、今回はあえて「事前説明」をしました。



日本人は説明を受けたほうがリラックスしやすい思考癖を持っている
これはアーサナのクラスで日々感じていたことではあったけど、「わたし、できてる?」という感情をぬぐえない体質というか国民性みたいなものへ、この際、対処してしまおうと思いました。外国人だらけの環境から戻って、あらためて山本七平氏や土居健郎氏の日本人論を読んで、そうしました。自分に向き合う時間の前に、恥と甘え(いっけん対極にありそうだけど同じ性質のもの)を取り払う状況を作ったほうが、このご時勢にあっているのかな、と。



今回はアジナ・チャクラへの働きかけが多い「眼ヨガ」とのコンビネーションということで、「眼ヨガ」の前にこの組み合わせで行なうことのコンセプトを話し、ヨガニードラ実践の直前に「10分以上は話さない」と決めて、サンカルパとチャクラのみ分解して事前に話しました。
人生初ヨガニドラ、という人もたくさんいらっしゃったので、初心者向けのサンカルパの理解の仕方のような、そういう話もしました。


ボードのある会場では、ついつい話し込んでしまう。(いかんいかん。いかんよなぁ、わし。もうボード禁止〜)
日本語特有の問題については、事例も含めると1時間は欲しいのでほとんど話しませんでしたが、「サンカルパ以前に寝オチしてしまったことにションボリ、だけどスッキリ。まいっか」という人が多かったようです。
初めての人も多かったので、ボディスキャン&チャクラのスクリプトで25分。



わたしにバトンタッチするまえの眼ヨガの先生が、3日連続で参加してくれました。
ほかのところでヨガニードラの練習を経験している人の貴重な感想が聞けると思い、最終日にどきどきしながら訊ねてみました。


「初心者の人が多かったけど、チャクラのスクリプトは難しく感じたかなぁ」
「え? チャクラ? そんなんあったか? ああ、ああ、あったな…。どれかの日は、そこちょっと覚えてるわ。でもあれやで、スッキリしたでぇ〜。それより初日はな、うちこちゃんがいきなり自動販売機みたいに淡々と喋るからびっくりしたで。漫談のイメージが強すぎて、正直この人のニドラ、どないやねん、思うててん」
(関西弁は記憶で再現しています)




  ショボーーーーーーン。ま、いいんだけど。
  あとね、漫談とのギャップはそこ、親しい人ほどツッコんでくるので
  そこはあれだよ、思ってても黙ってるとこなんじゃないかい。
  おうおうおう。




「オチちゃった〜。せっかく来たのに、覚えていない……」という人が多数、いやほとんどだったかと思うのですが、いいんです。
いいんですよ!
というのは、


ヨーガ・スートラの1章32句と38句で言われていることをまとめると



  睡眠の知を対象に瞑想の修練をすると、不動の心を習得できるよ〜



ということでね、この「睡眠の知」というのは



  目覚めたときに「安らかに眠った」という状態を認識すること



なのです。
そんなわけで、「オチちゃった〜」だけではなく、「オチた、あの状態」の「あの」を想念できるように、回数をこなして欲しいのです。
「オチる」にもまあいろいろ段階がありますが、そんなに激オチしてる人って、いないもんですよ。みんな上手にオチてる。
とか書くと、日本人はほら、恥の文化の国民だから、「そ、その激オチは、わたしです〜!」とか言い出すでしょ。だからこっちもいちいち言わないだけです(笑)。



ところで。
「うわ……。またオチた。でも、気持ちよかった〜」というのは、日々の睡眠だとむずかしいですね。なんか中途半端に睡眠は義務みたいになっちゃってるからね。だから、ヨガニードラなんていう練習法があんなに開発されちゃったわけなのだと思うの。
「あの感じ」の「あの」は各自のなかにあるのだけど、「あの」を可視化固定化した時間をお金で買いたいという人が増えてきているので、ヨガニードラの練習は日本ではなかなか定着しないかな。と半分ドライな視点も持ちつつ、これからもたまに読者さんと練習する機会がもてればいいなぁ、と思っています。
しつこいけど、CDやアプリでできる時代だからね。各自でやってみたらいいと思うのよぉ〜。