うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

想定外だらけのデリー帰還。最終日。

クンブメーラのことを書いた日記の末尾にあるとおり、早朝にシリケシを出て、その日の夜にデリーの空港から日本へ発つ詰め込みスケジュールにしていた最終日は、とんでもない道程でした。
当日のそのときまでは、余裕の気分でした。1週間前にオートリキシャースタンドでNIRU君にチャーターの約束をして、前日にもNIRU君と話して約束を覚えていることを確認していたから。こういうふうに、ちゃんと確認作業さえしておけば、インドは快適なはずなんです。それがうちこのインド旅行メソッド! とこれまでは胸を張っていたのですが、当日何もかもが変わりました。


ゲストハウスを出るときから、もうへんな感じでした。
まず、鍵が開かない。
開けかたはわかってる。が、いつもよりすんげー深くバーが締めてある。
キーコキーコキーコキーコ……。
毎朝瞑想へ出かけるのに、お出かけトップバッターのうちこが鍵を開けていたから、慣れっこだったのに……、なぜにこんなにも深く締めるんだ、ヴェドプラカーシュ!(もう呼び捨てだ!)
ただでさえムーラバンダな毎日(下痢してましてね)で、尻のアナキン君もぐったり。早朝からの発動はしんどいってボヤいてる。
ここで、3分くらいロスる。体力も局部的に激しく消耗。


走って走って、約束から少し遅れて4時45分にリキシャースタンドに着く。
NIRU君が、あせって話しかけてきます。

NIRU君:電車は、何時だっけ?
うちこ:6時。(厳密には、6時22分)

NIRU君:ぼくは今日、ハリドワール駅までは行けないんだ。
うちこ:それって、どうゆうこと?
NIRU君:クンブメーラの交通規制で、リシケシ駅までしか行けないんだ。でも、慌てないで聞いて。
うちこ:電車でいくのかな?
NIRU君:ううん。バスに乗って。とにかく、そうすれば行けるから。早く乗って。
うちこ:はひ。
NIRU君:(めっちゃとばしてます)
うちこ:間に合うもんなのかね?
NIRU君:バスで、ハリドワールまで50分で着く。
うちこ:(早朝で車も少ないので、その計算は信じるが)
 ・乗り換え時間とか
 ・バスがそもそもあるのかとか
 ・リシケシ駅ってそもそもどのくらい遠かったっけ?
 ・足し算して間に合うのかっつーと、なんか余裕ないよね明らかに。

ぼんやり、余裕がないことが感覚的にわかる。が、この人を頼るしかない。


★★★めっちゃとばすNIRU君★★★


うちこ:バスは、駅前につくの?
NIRU君:いや、電車の駅からは離れてる。降りたらすぐ、リキシャーに乗って、電車の駅側の道まで行って、そこから歩きだ。とにかく、降りたらすぐにリキシャーに乗るんだよ。
うちこ:わかった!
うちこ:で、このリキシャーはリシケシ駅までで、いくら?
NIRU君:100ルピー。
うちこ:(なんだか割高に感じますが、めっちゃとばしているNIRU君にいまその説明を求めるのはやめようと思う)


★★★とばし続けて、約10分★★★


NIRU君:着いた! あのバス、あのバスにすぐ乗って!
うちこ:は、はい。はい100ルピー(210円)。
NIRU君:早く乗って!


そんなバスに乗ってみました。
しかも、1分後の5時きっかりに出発。めちゃくちゃギリギリではないですか!
いやいや、こういうのを「シームレス」って言うんだきっと。そうそう。隙間のない繋ぎ。
そして乗り込んだはよいが、もう席はない感じ。でも、後ろのほうに空白の席が2つある。
後ろから来る人たちに、押し込まれるように奥へ。
でも、やっぱり「こことってます」ってジャケットが置いてあるよ……。
ここで立って行くのかぁ。なんかヘンな位置に来ちゃったなぁ。
やっぱり前のほうへ押し出されれば良かった。むぅ。


知らん人:座りなさい!
うちこ:え? だって、なんか置いてあるよ。
知らん人:座っちゃいなよ。うふふ。
うちこ:うふふと言われるとぉ〜……、はい。


で、やっぱりムスっとした人が来る。でも結局その人は一人で、うちこは座っててOKでした。
走り出してから、代金回収の人が来て、30ルピー(63円)払う。


★★★気持ち悪いくらい、マックス50分かかる★★★

(バスの様子は「インドの車窓から」に書いてます)
まだ6時前なのに、なんかだか警察も人も、いっぱいです。ハリドワール。
リキシャーに乗るんだよね。ってことで、アホの子みたいに
「リキシャー! リキシャー!」とのたまってみる。
「あれだ、1台来てる。走ってあっちサイドへ渡って!」と、そのへんの人に言われる。
リキシャーの前まで行けたけど、すでに乗車率は100%こえてます。
なのに、、、、


 グイーッ!


中の人二人に引っ張られて、なんか、人の上に座る。人肉シート。
なのに、みんなニコニコしているよ。
とりあえず引っ張り上げてから、尻の入る幅を作ってくれました。
そんで、やっぱりニコニコしてる。
とにかく、ありがとう。


★★★乗っていたのは1分くらいかな★★★
ここで6時ちょっと前。
5ルピー払って、こっからが大変だったのですが、うちこは駅がすぐ近くにあると思っていますから、




いちおう走りながらも、「うわぁ。ハリドワールぅ〜」なんて思ってた。



早朝なのに、にぎやか〜なんて思ってた。


警官がいっぱいいるから「トレインステーション!」と言うと、指さして教えてくれる。
でもね、ぜんぜん遠いのです。
道には迷っていないのですが、そもそもけっこう遠いのです。
6時を過ぎる過ぎる。人いるいる。全裸の人もいるいる。チラ見はしとく。いちおう。
なかなか前に進めないが、人を縫いまくって走る。
ていうか、電車出るまでにもう10分切ってるのに、駅の気配がないよぉ。


★★★ここで、マラソン時の自力速度計を起動★★★
最初に目が合った警官に聞く。
「トレインステーション! ハウ・ファー!」
「あっち。500メートル」

本気で走れば間に合う距離だけど、進まないネェこれ……。
とりあえず、リュックの左右ポケットに入れているお土産のポスターとかは捨てた前提に気持ちを切り替えて、全身トップギア
多少の衝突も、「ソーーーーーリーーーーー」で走る。

そしたら、駅の音アナウンス聞こえてきたー!


★★★残り6分★★★
駅に着くと、「デリーへ行くのか」と警官3人が寄ってきます。
汗だくのうちこに、「大丈夫。4番線だよ」と、教えてくれる。
電車は、うちこがホームへ着くと同時に来ました。


★★★やれやれ。間に合った★★★
NIRU君の計算では、そもそも間に合わなかったわけなのだけど、結果間に合ってますのでOK。
車内で隣の席になった太ったおじさんに「すごい汗ねぇ」と言われ、エアコンが効いてきたら「寒くないかい?」と。コーヒー売りがきたときに「よかったねぇ」って。
それよりおじさんががさーっと開いて袋食いしている、ものすごくカロリーの高そうな「マリービスケット風・バター300%増バランス」に見えるクッキーが気になりますよ。1枚たりともいりませんけどね。


そのあとは、終点がデリーとわかっていたので、朝食食べて爆睡。
デリーについたら、電車降りるまえにラフルとロヒトが見えて安堵感アゲイン。


ここからは、デリーに着いてからのこと
二人はうちこが荷物を置いてチャイを飲んでいる間に、どのルートが早そうか話していて、「シュリー・オーロビンド・アシュラム」へ連れて行ってくれました。


そのあと、南インド料理を食べに行こう! ということになって
ジャスコみたいなところへ行って


「Sagar」という南インド料理の定番チェーン店だという店で、なんかおいしいの食べました。チヂミみたいなの。



デリーも暑い。サトウキビをしゃぶりながら帰る。


そして、おうち。ほっとする。
うちこのデリー家族はこんな生活をしています。

ちいさい家に、5人と犬一匹。昼間だけ兄弟の会社のスタッフも1人いる状態で住んでます。2DK。



ラフルの娘のPALAKちゃん中心の生活です。女王様は、やりたい放題。





最終日に、ゴローが来てくれました。ラフルとロヒトの従兄弟。去年は会えなかったの。



うちこが空港へ向かう15分前くらいに、ブシャンおじさん(ゴローの父)、間に合いました!


「うちこも、ヨギになったんだってね! わーわーわー」と話しかけられて、唐突に毎朝やっているというカパーラ・バーティを披露される。
うちこはブシャンおじさんが呼吸法実践者だってこと、8年たってから知りました。(8年前のわたしたち
おじさんは最初のホームステイでうちの母とよく行動を共にしていたので、最後の最後でおじさんに「ヨギの娘が、ヨギになって帰ってきたよ」という報告ができてよかったです。(8年前は、母だけがヨギでした)