たまには真面目にポーズのことも書かないとね、ヨガブログだし(笑)。
このポーズには以前「モスバーガーのポーズ」について書いたとき、効率がいいポーズのベスト・ワンに挙げたもの。
このポーズについては、正面からと横から、同時に見たほうが参考になると思ったので、ユッキーに正面から見た状態を並んでやってもらいました。
鷲のポーズは見るからに複雑ですが、そのぶん意識の仕方によって課題が無限大に広がり、奥行きのあるとってもスルメなポーズなんです。
最初の段階では、まず肩が柔らかくなるまでは掌を合わせることも難しいでしょう。そんなの普通ですから問題ナッシング。気長にやればいいです。
脚を絡ませるのも、「バランスが取れない」「そもそも脚が絡まない」など、じれちゃう人も多いと思います。それも普通ですから問題ナッシング。気長にやればいいです。
どちらも、できたときにはちょっと「うきっ」とすることができるので、その楽しみが残っていることをまずありがたいと思うとハッピーです。
さて、このポーズのすごいところは、そこからの奥行きです。
まず、掌が手首の上の柔らかいお肉のところまでピッタリフィットする頃には、格段に肩の関節が柔らかくなっていることと思います。肩コリさんには感動の状態でしょう。マラソンをする人にとっては、肩甲骨の開きが走りを楽にしてくれる肝でもありますから、このポーズはランナーさんに激しくおすすめです。
さらに、ここから、「肘を胸から遠ざける」「肘を下にさげる(わたしの通う道場ではこちら型)」それぞれのステップで肩と背中の柔軟性を増す方向が変わってきます。ここがすごいんですよね。両方やるといい。
次に脚の絡め具合ですが、膝を体の中心に持ってこようとするときは、必ず膝をさらに曲げながら、座るようにすすめていかないと膝の外側の接触点に負担がかかります。
座るようにすすめていくことで、おのずと大転筋と大腿屈筋(ハムストリング)を伸ばしながらおこなう動作になる。しかも、息を吐きながらこの動作をすることで筋肉が伸びる、上にかけている側の腰を後ろに引く動作との連携が必要、という必然連動構造が、恐ろしくよくできたプログラムなんです。
そして、ここからが今回写真を横から撮ったポイントなのですが、体重をかかとに50%移動し、背骨をまっすぐにしようと思ってからが、さらに奥行きを増していくところ。
わたしは「足の裏が下駄だと思って、半分かかとに移動して」という言い方をしますが、これはわたしなりの解釈。ほぼすべての人が、最初の瞬間はつま先側に多く体重がのっているはずなんです。
さらには、だいたいの人が足の裏の小指側に多く体重をのせているので、ぐらつく。
足の裏の体重は、かかとに拇指球(拇指の付け根)、小指球(小指の付け根)に均等がよい状態だと語られることが多いですが、わたしの意識では、かかと3/6、拇指球2/6、小指球1/6(野口晴哉さんか沖正弘さんが同じことを書いていた記憶があります)、くらいが良いと思います。そのくらい、みんな小指側に体重を乗せすぎな傾向が目立ちます。O脚の人と男性は、特に。
そしてどどめには、かかとに体重を移動しながら背骨を起こしてくるタイミングで顎が上がる人が多い、という不思議。不思議なんですけど、意識しないとだいたいそうなるんです。「ピザって10回言って」「ピザピザピザ・・・」「ここは?」「ヒザ」の流れと似ています。(例えが古くてすみません)
背骨を起しながら、首の後ろをまっすぐにする、という意識の必要性が、このポーズの奥行きのとどめ。
わたしはまだまだ修行の身なので、これからも発見が続きそう。どこまでもロジカルな解説に終点できるこのポーズ。わたしはどうもこうゆうのに弱いんですよね。だから、ますます続けてしまうんです。