うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

日本人なら知っておきたい武士道

同僚が貸してくれた本です。「日本人なら知っておきたい神道」「日本人なら知っておきたい仏教」に続く、シリーズ3冊目。このシリーズ、読みやすくて豆知識がいっぱいです。これまでに読んだ中でも、これはもっとも男性が興味を持って読める内容だと思います。新渡戸稲造の「武士道」の内容とシンクロしながら、筆者の観点が盛り込まれています。今回も、今まで知らなかったことをいくつかピックアップして紹介します。

<54ページ 「家庭的で勇敢な武家の女性」から>
武士の娘は、感情を抑制し神経を鍛えるようにしつけられ、薙刀の訓練を受けた。武家の女性は、成年になると懐剣とよばれる短刀を与えられた。そして、辱めを受けそうになったときには、それを用いて自らの命を絶つように教えられた。

す、、、すごいですね。でも、時代劇で見たことがあるような気がします。


<116ページ 「清楚だが不自由な武士の装い」から>
中下級武士の食事は質素で、平素は御飯、野菜の煮物、味噌汁、漬物ていどで、10日か20日に一度、特別の御馳走として魚を食べるぐらいのものであった。

大和魂なんてTシャツ着てるメタボリックなすべての男子に、「武士ダイエット」をしていただきたい。



そして、137ページの「朱子学と結びつく武士道書」という項目の中で、これはぜひ記録しておきたいと思う内容がありました。筆者も、「武士の心得を述べる小幡景憲の『甲陽軍艦』のなかの"国を滅ぼす四種類の大将"の記事には、現在の経営者が心にとめねばならぬ貴重な教えが記されている」として紹介している、以下。本の中ではチャートで書かれています。

■国を滅ぼす大将(あなたや、あなたの上司はどのタイプ?)
A:わがまま/遊び好き/芸能などに没頭
B:おごりやすい/落ち込みやすい/利益にさとい
C:家臣を疑う/こびる者を取り立てる/諫言するものを冷遇する/慈悲に欠け、家臣の能力を見極められない
D:意志が強く機転がきく/弁が立ち、知恵者/弱腰を嫌う

■結果
A:馬鹿なる大将
 =武芸が身につかない/家臣がへつらう者ばかりになる
 ⇒欲をもった追従者が力をもち、国を滅ぼす

B:利根すぎたる大将
 =適正な知行を与えず、下々までを困窮させる/家臣のいうことに耳をかさず、わかったふりをする
 ⇒家老をきちんと評価せず、追い出したり、逆に討たれたりする

C:臆病なる大将
 =家臣に武士の心がけがなくなる
 ⇒家臣が有力者にへつらう。戦になると家臣が逃げ出す。嫉妬心から足の引張り合いをする

D:強すぎる大将
 =家臣が意思をいえない。いっても聞き入れられない
 ⇒強気な意見が幅をきかせ、家臣が無理をして国を滅ぼす


どうですか? これ、知人に当てはめてみたりするとちょっと面白い分析です。自らの反省にも役立つ武士道の心得。読んでみる価値アリの一冊です。