うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2020-09-01から1ヶ月間の記事一覧

友人の心の土台をいっしょに補修しながら振り返ったこと

少し前のことになるけれど、友人から「仕事でこんなことがあってさー」とダメージに唸っている様子で連絡があって、ちょうど練習から戻ってさてこれから一杯やるかというタイミングだったこともあり、つまみを用意してからビデオチャットをした。対話をする…

フロイト ― イラスト版 リチャード・アッピグナネッセイ著  オスカー・サーラティ(イラスト) 加瀬亮志(翻訳)

映画「危険なメソッド」を観る前に読んだ「秘密のシンメトリー」という本にあった手紙から、その誠実な人柄に興味が沸いてフロイトについての本を読みました。この本は古本屋で見つけて、数ページめくっただけでなんだか笑えて即買い。原作もイラストも外国…

危険なメソッド(映画)

ここしばらくザビーナ・シュピールラインに関する本を読んでいました。映画を観たくて、予習のために読みました。映画の原題は「A Dangerous Method」(そのまんまね)で、日本では2012年に公開されています。当時は知りませんでした。精神分析の黎明期の歴…

秘密のシンメトリー ― ユング・シュピールライン・フロイト アルド・カロテヌート著 入江良平、小川捷之、村本詔司(翻訳)

この本は1977年にジュネーヴでザビーナ・シュピールラインの日記と手紙が発見されたことによって新事実が知られ、彼女に対する研究が発表され問題作とされた本の日本語訳版です。内容は以下が含まれていて、盛りだくさんです。 ザビーナの日記 ザビーナ→ユン…

ザビーナ・シュピールラインの「生成の原因としての破壊」を読みながら

前に読んだ小説「ザビーナ―ユングとフロイトの運命を変えた女」の主人公が残した論文を読みました。この論文「生成の原因としての破壊」(翻訳:村本詔司)は秘密のシンメトリーという本に入っており、1912年『精神分析学・精神病理学年報』に収録されたもの…

わたしに無害なひと チェ・ウニョン著 古川綾子(翻訳)

選択肢のある人間とない人間がその背景を明言しないまま関係を続けることの先にある絶望的な重苦しさ。この小説に出てくる主人公は若者だけど、これは大人になっても何度も追体験するもの。この本は短編集で、どの物語の中にそういう追体験の素が色違いで差…

リアルな日記を書き始めたらブログのトピックの選び方がわからなくなってきた

今月から手書きの日記帳になにかを書くようになりました。旅行中以外は日記を書く習慣がないまま30年以上暮らしてきたので、頭が混乱しております。小学生の頃は夏休みになにか書いた記憶があります。そのほかには、こんなハイスペック文具がこの世にあるの…

スカートの下の劇場 ひとはどうしてパンティにこだわるのか 上野千鶴子 著

生活スタイルが変わると下着も変わる。この夏に「でかパン」デビューをしたこともあって、下着の歴史をもとに人々の意識を考察していくこの本を読みました。序盤で家屋の仕様と排泄場所と下着の関係性が整理され、後半は文化とマインドセットを紐解いていく…

ふたりのムンク エトランジェ・ディ・コスタリカの文具

気に入ったものを複数買うということを、よくやります。 靴、シャツ、ハンドタオル、パソコンのキーボードを掃除するホウキ、ほかにもいろいろ、日常的に使うものほど同じものを複数買ったり色違いで買います。サイズ感や感触が統一されていると、意識が散漫…

野菊の墓  伊藤左千夫 著

友人の薦めで読みました。これを読んで心を浄化するとよいとのことで、すぐに読みました。いわばタイトルからして出オチのような悲しい話なのですが、そこへ至るまでの描写がどうにもすばらしく、ただ泣けるとかそういう小説ではありませんでした。なるほど…

伯爵のお気に入り 女を描くエッセイ傑作選 向田邦子 著

友人が Instagram にアップしていた自宅の本棚の画像を食い入るように見つめているうちにこの作家がとても気になり、初めてエッセイを読みました。気心の知れた友人の本棚の吸引力はすごいものですね。その人にとって重要人物と思われる本の一群がいくつもあ…

ban.do(バン・ドー)の日記帳に一目惚れ。ルンルンのエッセンスを記録したい

先日久しぶりに衝動買いをしました。それを手に取って開いた瞬間から「うわぁ、どうしよう」という気持ちが止まらず買いました。わたしは頻繁にブログを16年も書いているけれど、それはトピック単位で考えをまとめる作業。日記感覚ではありません。日々のTOD…

夏を乗り越えた。スーリヤ神・おしおきサマーキャンペーン2020を終えて

お盆明けに少しましな数日間があって「んなわけないでしょー」とばかりにまた熱帯夜が連日やってきて、8月の夜は半分くらい眠れない日を過ごしました。昨年購入したタワー型の冷風扇で今年も乗り切る予定でいたのですが、どうにも湿度が尋常じゃない。今年は…

何もかも憂鬱な夜に 中村文則 著

今年の夏は猛暑日が多く、夜中に何度も起きました。このパターンのなかで深夜にこの作家の小説を読むのがひとつの型のようになっており、立て続けに読んでいました。どの作品も、これまでうっすら気にはしたけど深く掘り下げるとしんどいことになりそうな、…

ザビーナ ― ユングとフロイトの運命を変えた女 カシュテン・アルネス著 藤本優子(翻訳)

同じ課題にくり返し取り組んでる同士の関係が恋愛に発展していくということは、わりとよくあることじゃないかと思う。頻繁に会うことで記憶の容量が増えて親しみの感情になったり、課題に対する集中力が共鳴することで脳の働きがシンクロすれば、最高の相棒…