うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

内面のコンフリクトと向き合うこと

ここ一か月の間、この感じはなんだろう…と考えることがありました。嫌な人と自分が重なってつらい。この人と自分は同じと思うとつらい。この人はただエネルギーのあるちょっと器用な人ってだけじゃないか。外から落ち着いて見ると、そう見える。目先のことに…

梅照院・新井薬師(東京都中野区新井)

この近くにある林芙美子記念館へ行って以来、中井駅と中野駅をつなぐエリアが好きになって、また歩いてきました。 今日紹介するお寺のある町はかつての花街で、阿部定さんが働いていた「料理屋吉田屋」があった、独特な雰囲気のある場所。いまのところ食べ物…

公女マーラヴィカーとアグニミトラ王/ヴィクラマに契られし天女ヴルヴァシー カーリダーサ著 大地原豊(翻訳)

少し前に中勘助の「菩提樹の陰」を読んだときに頭の中で再生される映像世界がカーリダーサの「シャクンタラー姫」に似ていたのをきっかけに、家にある積読本を思い出して読みました。この一冊の中に2つの戯曲が収められています。いずれも "芸のためなら女房…

タゴール・ソングス(映画)

いまポレポレ東中野で上映されている、ラビンドラナート・タゴールの詩の世界を追うドキュメンタリー映画を観てきました。ベンガル語が話されているインド・コルカタとバングラデシュ・ダッカの街やローカル・エリアの景色がいっぱい。現地ではタゴールを「…

インド旅行記/中勘助の世界 ─『銀の匙』作者のその後 香本明世 著

1989年のインド旅行を記録した本です。旅の中で「王舎城の悲劇」でビンビサーラ王が幽閉されていたという牢獄跡に訪れており、関連して終盤の2割は中勘助という作家個人が掘り下げられています。中勘助の「提婆達多」の後篇がこの物語を描いているから、とい…

外は夏 キム・エラン著/古川綾子(翻訳)

この作家はかなりすごいのではないか。久しぶりにそんなことを思う本を読みました。七編収められている短編すべて、これぞ人間の苦しみというマインドが違う色で描かれています。 わたしは苦しみというのは心根のところで現実を認めたくない気持ちとセットに…

体運動の構造 第一巻  野口晴哉 著

この8年くらい、野口晴哉先生の本を読まないようにしていました。自分の経験を大切にしたくて。 わたしは身体の見かたをいったんヨガの視点に限定し、それまでなるほどと思う所の多さで読んでいた整体や均整法に関する本を読むのをやめていました。 ところ…

これでもいいのだ ジェーン・スー 著

平日を自宅で過ごすようになり、著者のラジオ番組「ジェーン・スー 生活は踊る」をリアルタイムで昼休憩中にときどき聴いています。以前はまとめて聴いていた人生相談も、週に何度かリアルタイムで聴けるようになりました。 そんなある日、時間制限のある生…

役割語に引っ張られずに読めるようになりたくて

少し前の話になりますが、先月ラジオを聴いていたら外国語翻訳の方々が面白い話をしていました。アフター6ジャンクション(TBS)という番組の「翻訳家たちにいろいろ聞いてみる特集 by柴田元幸、岸本佐知子、斎藤真理子」というコーナー。 そのなかに「これ…

提婆達多(でーばだった) 中勘助 著

中勘助の小説にはインド三部作といわれているものがあります。先に読んだ「犬」「菩提樹の影」と、この「提婆達多」です。どの作品も人間の欲を整った文字に落とし込む技術が存分に発揮されていて、わたしはどれもそれぞれに名作と思います。「犬」と「菩提…

自分の気持ちとヨガエキスを整理した

ヨガクラスを開催しなくなってから2か月の間に、わたし自身がこれまでの経験から「ヨガの効用のこの範囲から離れたくない」と思う要素をあらためて言語化してみました。わたしはこれから1か月半ほど、ヨーガ哲学を教わった先生(もうひとつのブログの「イン…

菩提樹の陰 / 郊外その二 / 妙子への手紙  中勘助 著

先日読んだ「犬」の本気のインドっぷりに期待満々でこの本を読みました。 「菩提樹の陰」という和製インド寓話と、著者の友人の娘・妙子さんとの思い出を日記形式で書いた「郊外 その二」、妙子さんとの文通を収めた「妙子への手紙」の三篇が一冊に収められ…

軽い断食で胃腸を休める。内臓の不快感に記憶を紐づけて不機嫌化させない練習

わたしはこれまで10年以上、週末のどちらかは一日一食、どちらかは一日二食で胃を空っぽにする時間を多く設けてきました。ヨガクラスがなくなってはじめのうちは調子がつかめず、胃腸由来の乱れがありました。これにすっかり懲りまして、また胃を空っぽにす…