この本の表紙はまさにヨガのダウンワード・ドッグのときに意識したい筋肉の流れ。そんな理由で目にとまり、そうそうこれこれ、と思いながら読みました。
腕も脚も一本の棒ではなく二本の筒とヒレでできあがっているので、そこを理解して意識するだけでストレッチでもヨガでも日常のくつろぎの動作でも神経の鎮まりかたが違ってきます。
この本は、それを日常の動作でとてもわかりやすく解説されています。
筋肉の流れ(ねじれ)方向は、関節をはさんでそれぞれ逆方向になります。1つの関節ごとに筋肉が互い違いに逆方向にねじれて連結しているのが人体なのです。
関節の曲げ伸ばしには、ねじれを伴います。膝を曲げるときには、すねの筋肉は内にねじれ、太ももは外にねじれます。膝を伸ばすときには、逆方向にねじれます。
腕でも同じことが言えます。肘を曲げて力こぶを作ると、上腕の筋肉は内にねじれ、前腕は外にねじれます。
筋肉は関節をはさんで、雑巾を絞るように、逆方向にねじれながら、頭から足の先まで連結しているのです。
(第3章 理論編 より)
運動感覚の命令系統とこの筋肉の動きを観察しながらやると、ヨガはものすごく地味で楽しい。
まえに鷲のポーズで脚が絡まない件について書きましたが、この本にあるような視点でいうと、くつろぎながら意志力も鍛えてくれる鷲のポーズってすごくいいポ ーズだなと思うに至りました。
ほかにも、マリーチ・アーサナやパリヴリッタ・トリコーナ・アーサナもいい。うんうん。
寒くなればなるほど、皮膚のひっぱりを利用した動きで保温効果を高めたい。皮膚のねじれるポーズへのモチベーションがいっきに高まりました。