ベトナムへ行くと、パワーに圧倒されます。
この感じはインドと共通するところでもあるけれど、それとはまったく違った角度で好きな面があります。
屋台で食事をしていると、籠とトングを持って揚げ物を売りに来る人がいるのです。何人も。すべて女性。
いままさに別のものをガッツリ食べているんです。そこに、平行して食い込んでくる。
食ってるわたしに、食い込んでくる揚げ物屋さん。
それはまるで、
いままさにハァハァ言いながら皇居を走っている人と併走しながら
ねえねえ。ヨガやんない?
このあとヨガやんない?
やろうよ〜。たぁのしぃぞぉ〜。
と話しかけているかのよう。
玉の汗をかきながらゼイゼイ・ハァハァいってる人の横で、そんなことができるだろうか自分。
なんてことを妄想します。(しなくていいのに、するのです)
ベトナムでは、日々の自分に欠けているものを見せられることがすごく多いです。
ねえねえ、これさっき作ってきたのよ。
おいしいよ〜。食べてよ〜。買ってよ〜。
という直球。
オブラートに包みすぎて元の味がわからないくらい遠回しなメッセージに慣れていると、こういうアプローチが異様に刺さる。
旅で心がうごく瞬間は、自分の日々の疲れの原因を知る瞬間でもあるのよね。