うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ドン・ジュアン モリエール 作 / 鈴木力衛 訳


相変わらずのモリエール・ブームで4冊目です。
キャラクター設定はほかの作品に比べてねっちり感が弱めなのですが、今回のイジられキャラのドン・ジュアンは、わりと共感するところの多い人でした。
ひとりの人に尽くし続けるのって無理じゃない? というのを論理的に展開する人なのですが、理系かと思いきやほめちぎりの人身掌握術がすごい。そりゃモテる。なんとなく現代では高城剛さんを想起させるキャラクター。
そんなドン・ジュアンキリスト教の人たちがツッコミを入れていくのだけど、基本的にボヤき口調なのでいちいちおもしろい。
豊臣秀吉って、こういう感じの人だったのではないかしら? なんてことも思ったり。


社会背景などを説明する注釈に「この部分はこの時代はこのようにカットされ、このように復活した」という過去のセリフなども載っています。それにしても、なんでこんなに笑いのセンスがすごいかねモリエール。全集が欲しくなってきた…。



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