わたしはダンススタジオでヨガクラスをやっているのですが、周囲のアクティブな力に押され、たまに息抜きっぽいワークアウトを入れています。平日の夜は複合スタジオなのですが、受付のお兄ちゃんは DA PUMP みたいだしYoutubeの「踊ってみた」に出てきそうな人ばっかりだし、実際Youtuber用の設備バッチリだし。ついつい足腰の強くなりそうなメニューが多くなります。
ある日、爪先立ちとバンダを同時にキープしながらいろいろやるアーサナの安定感をつかんでもらいたくて、ムーンウォークの仕組みを説明して見せたところ、いきなりみなさんの目の色が変わってこっちがビックリ。大人たちが急に小学生みたいになった!
参加者:えっ、えっ。ほんとにムーンウォークだっ。どうやってるんですかこれーーー!!!
うちこ:これ腰から上をバンダで固定して、後ろに引く足のかかとをなるべく浮かせずにスライドするのを繰り返すと、それっぽくなるのよ。それを同じ歩幅で左右均等にやるの。
はい、やってみよ〜
...(((〃・・)ノ...(((〃・・)ノ ゴニョゴニョゴニョゴニョゴニョ ...(((〃・・)ノ
(なんで自分の動きはこうならないのか! と、集団パニック。まあそうなる)
そのあと詳しくメカニズムを説明したのですが、聞いてる途中からみなさん夢中。やめない。最後まで聞いてくれ!(笑)
腰がブレたままだからクネクネしちゃって、オシッコをがまんしながら後ずさりする人が横並びのGメン75、みたいな状態。
あやしすぎる!
うちこ:このぉ、腸骨んとこぉ固定しないとぉオカマっぽくなるからぁ。バンダしてぇ(←動きにつられて口調が…)
参加者:もっかい、もっかい見せてー! うちこさんが横にいなくなったら、できなくなった!
うちこ:んなわけないよー! じゃあもう一往復
(以後いつもの高速ラップ説明)
参加者:これは、マイケル・ジャクソンが考えたんですか?
うちこ:もともと動きとしてはバックウォークっていう名前であったらしいのだけど、白い靴下で足首が目立つように見せて、この動きをあの刻む曲にあわせたのがよかったんだろうねぇ。
わたしは初回の歩幅が短いムーン・ウォークが好きです。
▲この3分40秒、4分30秒あたりの一瞬。エガちゃん的なキレのあと。
マイケルって、すごく手のひらの大きな人だったんですね。顔より大きい。
こんなまとめもあるんですね。すごいな現代。
やっぱり歩幅を広げるとバンダだけじゃ足りないのか、首とか肩で担保してる(ナバーサナと同じ原理だわ!)。
夜な夜な大人が集まって何をしているやらという感じですが、おおむねほとんどヨガなんです。たまにちょっと遊びます。
ムーン・ウォークは4年くらい前によく練習をしていた時期あって、説明しながら動いたのは久しぶりだったけど、こういう動きも自転車と同じで思い出すもんですね。このとき以来、クラスの撤収前がムーン・ウォークを練習したい人のためのワンポイント・シンクロ講義になっています。オフィス・カジュアルやスーツでお兄さんお姉さんがムーン・ウォーク!
できるようになってくるとうれしいみたいで
参加者:わ〜。これ、人に見せたくなりますね。でも…
うちこ:忘年会の芸に(笑)年内にはけっこういいとこまでいけそうじゃない
参加者:急にやったらびっくりしますよね
うちこ:バックでエレベーターに入れるようになるよ。お得意先で別れの挨拶の流れのままバックでエレベーターに入ったらおもしろいよね。企業の受付フロアって、床ツルツルのとこ多いし。
参加者:・・・
ときに社会的立場を失いかねないアイデアも入りますが、実行に移すかは個人で判断してください(笑)。
それにしても、アンジャネーヤーサナ (ローランジ)を安定させるためのヒントとしてムーン・ウォークを取り入れてみたら、ものすごい吸引力。「あこがれ」の力って、やっぱりすごいね。