住んでいる人にとってはいつもの大森駅かもしれないけれど、わたしにとっては観光地の大森。西口に出ていきなり気になる案内がある大森駅。
じゃん。気になる。文士のパリピの街。
駅前の八景天祖神社
目の前に神社があるのですが、その前に気になるサージェントペパー的なものがあります。
K-POPファンにとっての新大久保、ジャニーズファンにとっての原宿、宇野千代ファンにとっての大森。
階段の上に神社があります。
めちゃくちゃ駅前です。
本堂です。まさに都会のオアシス。都会すぎる。
大森山王日枝神社、成田山・圓能寺
駅前の道を北上すると、左側にこれまたいい雰囲気の神社がありました。
いきなり荘厳です。
狛犬のヘアがカーリーです。
日枝神社です。
ここも、まさに都会のオアシス。
その隣には、寺院がありました。
真言宗のお寺でした。(弘法大師像は見かけませんでした)
駅から少し離れると高級な邸宅があったり、海側の方にはタワーマンションがあるのに、駅周辺は時間が止まったままのような、不思議な大森。
林芙美子の『リラの女達』で話題として出る「大森」が気になって以来、ずっと歩いてみたかった大森。
「こんだけの沢山の女給と云ふものが、どンなになつて行くンでせうねえ。――私、昨夜、たうとう、ホラあの男と大森へ行つちやつたのよ、笑ふ? だつて仕方がないンだもの――」
仕方がなくて行った大森。
「さうさア、一生懸命惚れてたンだもの、私、お粒さんみたいに、お次の恋人なンて手軽にやアいかないし、操さんみたいに、やぶれかぶれで大森修業も勿体ないわ‥‥」
「大森修業か、うまいこと云ふわねえ、ぢやア、私が大森修業をしたらどうする、軽蔑するかな‥‥」
「馬鹿! あンたが大森修業してたら、私尊敬するわよ」
修行の地である大森。
「だつて、この頃、お粒さんだつて、操さんだつてとても気弱で、そりやアいゝ人達になつたわ、だけど、操さんの大森発展は困りもンだけど、あれはあれで仕方がないぢやないの、御亭主が市ヶ谷へ這入つてンですつて佗しい話ねえ」
発展すると行く大森。強く生きる女の子たち。
ね。気になってくるでしょ。
だからアタシも行ってみたかったってわけ。
気になるなら、あンたも行ってみることね。