はじめて行った真夏のインドは想像以上の "あぶり" で、グリルの中にいる感じ。これまで大好きで何度も往復した道を、今回は体力を絞るように歩きました。
歩く途中でフルーツを何度も買って食べました。お腹をこわすことがあるから気をつけている路上の買い食いですが、毎回食べた!
こういうの。地元の人は10ルピー(18円)だけど観光客には20ルピーと言われる。それでも安いので毎回20ルピー払う。
「スイカが多いのをください」と毎回伝えました。食べている間、おねえさんがわたしの顔の前に近づくハエをハタキみたいなのでずっと払い続けてくれます。顔の濃い美人がわたしにそんなことをしてくれている状況が、たまに異様に笑えてきました。脳が煮えているというのもあるのですが。
とにかく、なんでかどうしてか、この道はすてき。
満開の桜を皇居へ見に行くように、満開のブーゲンビリアを見に行きました。
ただの道なのだけど、恋しくなるのはいつもガンガー(ガンジス川)よりも、この道の景色で、ここはなぜか人間が花のように見える。道に咲いている花に見える。花が話しかけてくる。
「暑いでしょー。キュウリ食べていきなよ~。10ルピー」と、花がキュウリを売り込んでくる。ややこしい。
「暑いねぇ。チャイあるよチャイ」と花が話しかけてくる。暑い時こそ熱いチャイなのか。体感50度に感じてるんだけどいま!
日影に入ると、体感35度くらいになって涼しい。今ならチャイを飲めるかなと思ってしまうけど、飲まない。まだ冷静さが残っている。
今回、ひとつ思ったことがある。
そら、瞑想もするわ!
ということ。
ほんとうに、人間性を失いそうなほど暑い。脳みそが社会の中で機能しなくなっちゃっても、まいっかとか思い始めてしまう。野生化しそう。
この暑いなか店を構えてくれる人がいるということの、なんとありがたいことよ。
もっと何度も歩きたかったのだけど、「今日は、無理!」と思うことが多かったな…。この状況でホット・チャイを飲めるって、どういうことなんだろう。