この町はどの道もたまらん風景で、ついつい足が止まります。
下りてきた坂の下で振り向いて「おお!」となったり、建物の一部だけ改装されたミックス具合が絶妙だったりして、そういう景色が好きな人にはたまりません。
東京だと葛飾北斎の絵に出てくるエリアにそういう景色が多いように思うのですが、関西はさらにその昔から殿様がいたせいか、どこからでてくるんだその余裕の名残りは…という雰囲気を感じます。レトロというよりさらにそれ以前の時代の雰囲気を感じます。
赤い九度山駅
真田幸村のことをまったく知らないわたしでしたが、「赤」の印象だけ持ち帰ってきました。
駅を出て歩道橋の先が、真田みち
駅のコインロッカー近くの階段を降りるとこんな感じになっていて、歩道橋で道を渡ると真田のみちです。
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真田庵(善名称院)
ここは真田幸村・昌幸親子が住んでいた屋敷跡に建てられた真言宗のお寺です。この時代の歴史に全く詳しくないので特に書けることがありません。世間では九度山というと、「真田幸村☆キャー」となる人が多いらしいのですが「空海さん☆キャー」のわたしにはとくに興奮するポイントがありません。
周辺の道の雰囲気が、よい!
そんなわけで真田ミュージアムもスルーしておりますが、この町はほんとうに雰囲気がよくて角を曲がるたびに味わいスポットがあらわれます。
こういうのに興奮する人には、たまらん町です。
友人に施工屋さんに嫁いだために建築材料やガラスに詳しくなった人がいたり、増改築でなりゆき違法建築のような状況になったものに癒やしを見出す人(コメリでバイトをしていたらしい)がいるせいか、いっしょに歩いているうちに「そういう目」が移り、近ごろ街歩きばかりしています。
か、かわいい…
政府公認なのに、非公式感がすごい。
これは、慈尊院まえの参道のような道。
閉じ込められたくないけど入ってみたい蔵が気になる。
こういう「なに専用?」と思うような建物がいっぱい。
こういう、首から上だけ見えてる、みたいなのも、いい。いいわぁ。
アンシンメトリー。いいわぁ。
ぶ厚い四角いガラスの横に明朝体、そのうえにテラス。たまらん! ここで洗濯物を干したい。
斜めのデッドスペースって、つい座りたくなりませんか。わたしだけですか。
ずっとこんなことを考えて歩く旅。東京でもいつもこんな感じなのですが、日が暮れたらちゃんと家へ帰っておりますのでどうぞご心配なく。