うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

尾骨を出すときに使うベルトのこと


わたしはダウンワード・ドッグをしている人の背骨を伸ばすのにベルトを使います。背中を伸ばす以外の使い方もインドで習ってきたのですが、わたしは手さばきが遅いため自分でベルトを作ったりの試行錯誤をしています。インドにいるときに親方から「(手さばきが)遅い!」と言われたことがあって(こわい)、日本でひとりでやるときは工夫をしなくては… と思い、ベルトの太さや長さ、軽さも自分用に工作しています。


昨年の秋の初めごろに通常版ではないベルトを使う対象の人が東京の練習に来てくださり、少しこのベルトの話をしました。その日はもう一人このベルトを使ったことのある人がいたので、三人でその話しました。二人ともこの感覚はなんだろうと思っていたようでした。これを使うと、ちょっと「ふわっ」とするのです。今日は古くからの練習仲間が遊びに来てくれたので久しぶり使ってみました。



この、いちばん下のものです。
これは尾骨を少し出すためのベルトで、必要になる場面は全体の3%未満(当社比)。同じ人でもたとえば胸の後ろの背中が丸まっているとか、別の課題を先にやったほうがよいときは使わないので、道具としてはなくてもよいものです。工具のドライバーでも、よくつかうものとそうでないものがありますが、これはほとんど使いません。
必要になる場面はないものですが、この人は手と足で床を押せているので、これで尾骨を出したらさらに気が通りそうだな…というときに使いたくなります。
これはわたしの経験からの判断ですが




 やたらに尾骨を出すと、「あばずれ」の「あば」が出てきてしまう。
 ABBAがね。ダンシング・クイーンが出てくるの。
 (妙に開放的になってしまうというと、わかるかな…)



ということがあるので、下半身のエネルギーの使い方をコントロールできそうな、いろんな倒立をちゃっちゃとできる人に使います。
「あばずれ」というのは、この言葉でわかるかしらと思って使ったのですが、ほかにこれという感じのワードがなくてね…。やたらに尾骨を出すことをサポートしてしまうと社会生活に弊害が出てしまうかもしれず、使い方に気をつけているのです。
ただ尾骨を出すということだけでいえば、「めちゃくちゃ膝を開いてなるべくかかをと浮かせないヤンキー座り」をすればよいです。(というのは前に別の場所で書きました



多くの人は、身体の内側を使えるようになって背骨を伸ばせるようになると、尾骨の方へ影響が波及していきます。
背骨が伸びるとその流れで自然に動く人もいれば、そうでない人もいる。同じ人でも、背骨が伸びて動くときもあれば、そうでないときもある。自分で動いて自分でやる。それがいちばんではあるのですが、



このベルトを使うときにはどんなことをしているかというと





背骨に、ベルトをくるんとしたちょんまげみたいなのを置いて、センターを取り





股の間にベルトを通し、背骨の直線と同じ方向へ引っ張ります。その時に、ベルトをわたしの目線で少し外向きに幅を取り、内もものロールイン(内旋)も少しだけ促します。



というのを、わたしは通常のベルトでさっとできないので

  • 太いベルトで(ロールインしやすく)
  • ちょんまげをつけ(センターを取りやすく)
  • 金具のない状態にすべく、つり革のように端が輪の形状に縫う(金具が練習する人の顔に当たることのないように)


なんてことを道具を作りながら考えています。
と、そんなベルトを工作してはいるものの、社会の中で役割をこなしている紳士淑女のみなさまは胸の裏の丸みがなかなか抜けない人が多く、いまは胸の裏の背骨の緊張をとることを優先してクラスをやっています。呼吸優先です。(なのでこれは、ほぼお蔵入りしているアイテム)