うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ゾフィー単独ライブ「MU」(コントと音声コント)


わたしは意識が疲れると、お笑いライブへいきたくなります。
いろんな正義に振り回されながらどうすりゃいいのよとうずくまるとき、耳障りのよい自己啓発書やセミナーに手を出したくなったりする。でも、なんだか立ち止まる。それはさすがに手軽すぎるだろと思う人も "マインドフルネス瞑想" なんて検索してみたり、していませんか。わたしはそこでも、手が止まる。いやー、それもどうなのよ。わたし、ヨガ講師(笑)。


……という行き場のない人に、特効薬って、あるの? あるんです。
まったく毎度のことながら、助かるわー。そんなライブへ行ってきました。ゾフィー単独ライブ「MU」
副作用でうっかりチャクラがひらくこともなく、どなたにも安心して服用いただけるお薬。だからここでも紹介できる。


セコい欲求にまろやかに対応しなければならない日々の場面を「笑い」に変えるとき、そこに品があるかないか。これは大きな運命の分かれ道。
凡人が笑いによって善悪から解放され、くつろぎを得ようとするとき、やはりそこはプロの技術の見極めが重要だと思うのだけど、決して下品さに頼ることのないゾフィーのコントなら大丈夫。


今回の自己啓発の斬りかたはかつて見たことのないテンポで、おそろしく仏教的。そんな角度から抱きしめられたらインナーチャイルドが絶滅しちゃって、スピリチュアル・ヒーラーも商売あがったりだよ…、というほどの精度でした。屏風の虎を扱った「一休さん×とんち」のコントで、完全に打ちのめされました。全国のお坊さんは全員、観たほうがいいと思うんだなぁこれ。DVD化されないかな。
わたしは浅草で2回「飛び降りようとしている人を止める」という設定のゾフィーのコントを見ているけれど、今回のはジーンときました。それまでのコントの流れの静かな助走が効いているのだけど、自我や死生観の扱いかたが、ほんとうにうまい。


手渡されたチラシにある「ゾフィーとは?」という自己紹介に「鋭い毒のあるコントで活動中」とあったけど、鋭い毒を越えて、もはや慈悲を感じる域まで行ってる…。なんだかすごいコント集でした。一緒に行った人も、「また観たい。これ手元に欲しい」と言っていて、わたしもあの一休さんのコントは何度も観たい。


まだ全国区の人たちではないので(実力はかなりだと思うのだけど)、動画をご紹介しておきます。