うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

岡田式静坐法、藤田式息心調和法、二木式腹式呼吸法(「静坐のすすめ」より)

静坐のすすめ」からの引き出し紹介、第四弾です。今回は、明治時代〜昭和初期に日本で呼吸法や坐法を唱えた人たちの紹介です。
岡田式静坐法を唱えた岡田虎二郎氏は、佐保田博士の師。丹田の重要さについて説かれた人です。藤田霊斎氏は白隠禅師の「夜船閑話」をもとに体系化した呼吸法を唱え、二木謙三氏は医学会の重鎮でありながら、自身の経験から実践を経てか、特に食事については沖正弘さんと同じようなことを唱えています。

<42ページ 岡田式静坐法 「静坐の力」を書いた橋本五作氏 より>
『自己から始まるのは一である。科学から始まるのは二である。静坐はゼロである。』(語録より)

かなり、ユクテスワ先生的な、インド的な解説。中身もインドのかほりなんです。

<60ページ 岡田式静坐法 丹田の力 より>
 全身の力を抜いて、ただ丹田だけに力を満たす。丹田以外、からだのどこにも力がはいらず、ゆったりとして、一息一息に丹田に力を満たすことができる。
『一呼吸、一呼吸に、自己という大芸術品が完成される』(語録)

そして、ちょっぴりロマンティック。

<104ページ〜 藤田式息心調和法 より>
(ここは要約です)
藤田霊斎師は24歳で郷里に帰り、師跡を董督。当時抱えていた問題解決などのはたらきで、27歳で或る地位につき、支配権を握るようになってから得意満面意気揚々、名誉と利欲の餓鬼となり、その後は精神上の破産者となったと自らを振り返っています。

藤田氏が唱える、椅子に座ってやる「大振息」、別名で「リズム丹田呼吸」と解説されているものは、ヨーガでいう「ナウリ(ノウリ)」そのもの。


<113ページ 二木式腹式呼吸法 より>
 呼吸には三種類ほどある。第一は肺尖呼吸で、肩で息を切ること、弱い人はみな肺尖呼吸をやっている。これは最もいけない。次は胸部式呼吸、胸で息をする。すなわち息を引くと胸がひろがって腹が低くなるような仕方の呼吸である。最後に腹式呼吸というのは、息をすうと腹が出るようにする呼吸である。それから本当に良い呼吸は胸腹式呼吸で、胸と腹とが一緒に出て一緒に引っ込んで行く生理的の呼吸である。しかし今日の人は多くは胸式呼吸のみであるから、これに腹式呼吸を練習すれば自然に胸腹式となる。そこで、ここではおもに腹式呼吸を説く。
 肺尖呼吸がなぜ良くないかというと、空気が一番短い道を通って肺に入るから、冷たい空気が急に肺尖の方に進むために、よく肺尖カタルを起こす。おもに肺尖を使用するために、結核菌などが最も組織の弱いところの肺尖に付着する機会を多くする。それから肺病などになるから肺尖呼吸は一番いけない。
 その次は胸式呼吸で、肺を横にひろげて長さを短くする。これも完全とはいえない。
 最後の腹式呼吸がなぜ良いかというと、第一腹式呼吸は呼吸として呼吸面を平等にまんべんなく広くするからである。腹式呼吸をするということは、腹が出るように呼吸するということで、なぜ腹が出るかというと、横隔膜が下がって来るから腹が出る。
(中略)
 次に深呼吸の方法だが、やり方にいろいろある。(中略)私どものやって最も適当だろうと思うのは、何でも実用的にやるのがよろしい。日本人は坐っているから坐っていてやればよろしい。椅子に腰を掛けている職業の人は、腰を掛けてやっても同じことである。

二木氏のいう「本当に良い呼吸」は、沖正弘先生の「完全呼吸法」に近いものを感じるのですが、より「日常に取り入れやすく、理解しやすい」説明を心がけているように読み取れます。

ニ木氏「健康への道」昭和十七年・東京・新紀元社発行
<123ページ 万病を通り抜けた体験 より>
生まれながらの病弱
(病気がちだった)その当時は餅や油気のものを食べると血管が拡張して皮膚が痒くなるので、むしろ貧血でいる方が楽であった。私は、病気のときには顔色が青くなって体が痩せるのは、血管が収縮して病気に対する抵抗力が強くなるのだということを、身を以て体験したのである。

このへんから、断食健康法が香ってきます。

<126ページ 万病を通り抜けた体験 より>
六十すぎて強健
 私は暇なときは寝るが、忙しい時には寝ず、食わず、働いている。したがって夜寝る時間は一定していない。夜の十一時の時もあれば、午前一時の時もある。
 要するに人間は食わなければならない、寝なければならないというものではない。少なく食べておれば寝る時間も少なくてすむのである。

どんぴしゃで沖先生と重なりませんか? Wikiを読むと、なおさらに。


ちなみにこのシリーズは、あと1回を残すのみとなりました。


▼静坐のすすめ紹介は全5回。このほかの4つ。
静坐のすすめ 佐保田鶴治/佐藤幸治 編・著
「修養」の第十四章「黙思」 新渡戸稲造 著(「静坐のすすめ」より)
西洋と東洋の祈りの考察(「静坐のすすめ」より)
中国の静坐、日本の静坐(「静坐のすすめ」より)

静坐のすすめ
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