うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

蹲踞坐(そんこざ)

蹲踞坐(そんこざ)
昨日に続いて、これも先月感想を書いた「ヨーガとサーンキヤの思想―インド六派哲学 中村元選集 決定版」で読んだ、真言密教の『金剛頂瑜伽中略出念誦経』一巻のなかで言及されているアーサナです。
「両脚を並べ立てて、うずくまって臀(しり)が地に着いていない坐り方」
ちょうどよい見本として、足首のうしろ側(アキレス腱側)が柔らかいユッキーが道場にいたので、いっしょにやってもらうことにしました。

左がユッキーで、右がわたし。このポーズは踵を浮かせない形でやってみました。ひとことで表現するなら「上品なうんちんぐスタイル」。わたしは足首の後ろ側があまり伸びないので、洋式便座でがんばっている人のような状態になっています。ユッキーは和式。

遠い昔に、「真言宗の僧侶たちがこぞってやっていたかもしれない様子」を想像するとちょっと愉快ですが、このポーズは足首の柔軟性だけでなく、うずくまりながらお尻をおろしていく段階で、かなり太腿と腰から背中にかけての柔軟性を求められます。
結跏趺坐(座禅の脚の組み方)で修行をするなか、その逆の部分をのばすこの坐法は、体の構造的にも非常に利にかなっていて、納得。

ユッキーとわたしも、足首のやわらかい部分がまったく逆なんです。わたしはヨガを3年以上やっていても、まだ踵をつけたまま「膝を閉じたうんちんぐスタイル」をすることができません。まだまだヤンキースタイル。ユッキーは逆に足の甲が固く、ヨガ歴4年にしてやっと結跏趺坐が組めるようになったほど。

よく、「体が固いんですけど・・・」とヨガの前に言う人がいますが、最初からすべての部分が柔らかい人なんていないんです。人の体は十人十色。「この人たち柔らかい」とひとくくりにされそうなわたしたちでも、こんなに違う。
あるポーズができるようになると、伸ばしている部分が共通する別のポーズも同時多発的にできるようになるとか、ヨガは長く続ければ続けるほど発見が多いからやめられない。

なので、「体が固いんですけど・・・」と言われると、「それがなにか?」って答えてしまいます。師匠に同じことを言うと、「固いのはアナタのアタマでしょー!」と怒られるので注意してください(笑)。