なんとなく降りた防府駅からはじまった山口の旅。防府天満宮で参拝した後にお昼を食べながら観光案内冊子を見ていたら、となり駅の海の写真と蔵の写真があまりにも魅力的で行かずにはいられない気持ちになりました。
観光案内所でここへ行ってみようと思うのですがと話すと「ここは "とらみ" といいます。そういう気ままな旅に、ぴったりの場所ですよ!」と観光案内のパンフレットと手描きコピーの富海周辺地図をくださり、そこは小さな駅だから(無人駅。コインロッカーなし)この時間の電車に乗って帰って来れますと小さな時刻表カードも手渡されました。はじめてのおつかいのようです。というか、防府駅の観光案内所は近隣の案内がおじょうず。
この電車に乗って、数分の移動です。
降りたら、いきなりすごかった
たった一駅の移動ながら、電車を降りた瞬間やばいと思いました。もうじんわりきてる。脳内で「少年時代」by井上陽水 のBGMのスイッチが入ってしまいました。
んなぁ~~~つがぁすぅ~ぎ~ かぜぇあ~ざみぃ~
んだれのあこがれにぃさまよう~
AI化の進んだ無人駅。
うぁ~おぞぉらぁ~にぃ~んのこされたぁ
ぅわたしのこころぅわなつもよお~
ずっと立ったままになってしまう。ここでずっと電車を見ていたい。
彼岸花の季節でした。
海が百面相。片平なぎさも松田聖子も八代亜紀も、すべての海の世界観が共存するまさかの展開
この駅から歩いてみる海のすごいところは
ここを片平なぎささんと一緒に歩いたら、わたしなんでも白状しちゃう。そんな海岸からはじまり…
このさわやかな空の下で科捜研の沢口靖子さんと歩いたなら、すべて調べ上げられてしまうことでしょう。
足元の近くを見れば、鳥たちが、まるで会話をしているかのよう。
右(犯人):(足早に逃げる)
右から二番目(靖子):「待って。話を聞かせてくれないかしら」
左から二番目(助手):無言
左(三人の様子を追っている謎のカメラマン):無言
この場面でセリフがあるのは靖子だけ。
そこからの、まさかの
聖子ちゃんの歌いそうな海の景色! 生えてるの松だけど。いやここは松で。
── と思っていたら、さらに展開が変わってきます。
ここから別の大御所の世界へ移ってゆくのです。ただ数分歩いているだけなのに、脳内に住む懐メロDJの手が止まらない。
それでは歌っていただきましょう。
お酒はぬるめの 燗がいい~
肴はあぶった イカでいい~
女は無口な 人がいい~
灯はぼんやり ともりゃいい~
ただほんの数分歩いているだけなんですよ。なのにね、この海は表情がいっぱい。
シュールな絵もたまりません。下のうんち君がすごく楽しそう。
戻ってきたときの、この駅の雰囲気ったら。この駅周辺のノスタルジックはまだまだ止まりません。ほんとうに、誰か止めてってくらいすごい場所でした。
いつもひとり旅なのに楽しそうですねってよく言われるのですが、ええ楽しいです。
▼続きはこちら