伊豆の下田へ行ってきました。下田へ来たのは何度目かですが、港を歩いたのはこれが初めてです。
ペリーの黒船がここへやってきたのは1853年とのこと。わたしは幕末の歴史に疎いのですが、気持ちの面ではタイムリーでした。
島崎藤村の「家」の下巻を読むと、黒船の絵が親族の遺品の箱から出てきて、子供たちが話す場面があります。小説はフィクションの体裁ですが、そのなかで島崎藤村の父で幕末の国学者・島崎正樹(1831年〜86年)が、オランダ船の登場で精神的ダメージを受けたことが語られています。
港はこんな感じ
曇り空だったので、ばっちり火曜サスペンス劇場の雰囲気。
いま片平なぎさに話しかけられたら、確実に何もかも喋ってしまう。こういう場所へ来るとわたしの脳内BGMは竹内まりやか岩崎宏美の二択になります。17時以降は八代亜紀一択になります。
港の近くにはお魚の定食屋さんや干物屋さんが数軒ありました。
わたしはスリランカやベトナムの明るい港町もよいけれど、日本のこういう港町もいいですね。飲めない日本酒を飲みたくなります。(「まる」のCMの影響絶大)
ペリーロード
ここまで、伊豆急下田駅から徒歩10分くらいです。
この道を三百人もペリー艦隊が行進したそうですが、当時の人にはどんなふうに見えたのだろう。ペリーは干物や金目鯛を食べたりしたのだろうか。
それはさておき、この道は風情があります。
おしゃれなカフェやレストランもあり、千葉の佐原とスケール感が似ていました。
旧澤村邸
なまこ壁の邸宅で、中に入ることができます。この黒白の壁をなまこ壁というそうです。
中曽根元首相のほか何名もの総理大臣のサインを見ることができたのですが「田中角栄」「麻生太郎」のサイン(著名)文字がグッドデザインであることを初めて知りました。
最後の写真は建物の室内から見たペリーロードです。
ここは女子旅で歩くと楽しいだろうな。「るるぶ」に載っているような景色が期待を裏切らない展開で広がっていました。きゃっきゃっ。
中高年はひとりでも耳に竹内まりやの「告白」を差し込んで歩けば、きっとすごく盛り上がることができます。記憶のストックを使って旅を楽しみましょう。ちなみにわたしは「シングル・アゲイン」派です。