うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

自分の言葉で語る技術 川上徹也 著


たまたま書店で手にして開いたページが「あなたがチェーンメールをまわしてしまった理由」というページで、おもしろいなと思って即購入。
よくよく読んでみたらこのページは思ったよりふんわりした内容でした。タイトルに惹かれたのです。内容よりもこのタイトルでわたしが想起したものが、ごりっとしたものなのでした。
この種のもの(チェーンメール)は基本的に食い止めてなんぼというのがヨギックな考え方だと思っているのだけど、3.11のときに有名なヨガ指導者の直弟子だったという人から「かしこいあなたにはお伝えしましょう」というトーンの提言メール(疎開すべしという内容)が届いたときのことを思い出したのでした。


わたしがそこで知ったのは、その人がチェーンメールをまわすほど、なにか指標を渇望しているということ。そして、その人に対してがっかりもびっくりもしなかったこと。以前からあった、"亡くなった指導者の言葉を引用して繰り返しているその人自体はどんな考え方をする人なのだろう…"という疑問にずっと答えは見つからないであろうこと。
そしてその人にとっての師である人について、新たな問いも立ちました。すごい熱量で指導をするすごい指導者というのは、結果を気にしないっぷりもすごいということか、と。


この本には、

そのまま広げるような行為は、まさに自分の考えをもっていないからできることです。それがたとえ善意から出たものであっても。

とありました。(「14.あなたがチェーンメールをまわしてしまった理由 より)
まえに「なぜ、真冬のかき氷屋に行列ができるのか?」を読んで以来、この著者の本をもう一冊手元に持っておきたいなと思っていたのですが、この本はたまにパラパラとめくることになりそうです。
わたしはやっとここ一年くらいで感情や思考を言葉にできるようになってきたかなと思い始めたのですが(少し前に書きました)、わたしのように10年以上だらだらブログを書くような遠回りをしなくても、この本を読むといろいろな練習TIPSが載っています。