うちこのヨガ日記

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沖ヨガLPレコード 音源が「隠れCD化」されています

沖ヨガLPレコード 音源が「隠れCD化」
沖ヨガの「YOGA ヨガ より美しく、より健康に」というLPレコードを友人がデジタル音源化してくれたものを、この年末年始に聴きこんでいました。素晴らしい内容です。(先日の日記にちょこっと書いた話です)
そして、そのクレジットの名称から検索しているうちに、この音源がまったく同じ内容でCD化されていることがわかりました。CD化は、「音楽担当」の名義で音源化されています。


「沖ヨガ」であることが音源情報として表記されていないのは、元ネタのLPレコードのヨガに関するお問合せ先が今はない「沖道ヨガ三島道場」であったり、そもそも音楽担当にはヨガのこと聞かれても……というのがあったり、まあいろいろなのでしょうが、この非常に素晴らしい内容のヨガ指南音源がみなさんの手に入ることを、まず喜びたいと思います。
今の時代、ヨガを指南してくれるDVDはたくさんあります。が、「声だけでナビゲートする」ということがどういうことか。


それは、目線をしっかり置くべきところに置けるということなんです。目線(ドリスティ)は、アーサナにおいてとても重要なベクトルを導引する要素。気の流れを引っ張っていったり、追っていったり。


声だけをたよりにアーサナをすると、どれだけ内観できるか、やってみたら驚くと思います。


そして、なにより説明がすばらしいです。かつ、ひとつひとつのアーサナは「準備段階」を含めて構成されています。
たとえば、コブラのポーズの動きでは、吸って起き上がる・吐いて起き上がる、それぞれに利点があります。胸郭の動きにあわせるか、丹田をしぼる動きにあわせるか。そのような場合、限られた時間の指南や教室としてのカリキュラム上は二者択一になってしまったりします。でも、この音源では準備運動で丹田のしめを行なっておき、コブラのポーズに入ったときは胸郭の動きにあわせます。
両方やるうえに、本ポーズのほうでマジョリティ(これはあくまで各所の指導の統計上ね)の選択がされています。この点ひとつをとっても、どれだけすばらしい監修かが伝わると思います。あらためて、ディテールの面ですごいと思いました。
ちなみに以前このような、トリガーとする呼気・吸気の二者択一の話は「最強のヨガレッスン」という本に少し書かれていたので、「あ、ちゃんと書いてる本もあるなぁ」と思ったのですが、この音源でのヨガ指南は、完璧です。
音で説明するぞ! という初の試みだったでしょうから、説明の精度の追い方もすごい。沖先生は、ほんとうにこういうディテールのつめ方が天才的かつ繊細。で、大事でないところは無邪気で適当で暴力的なところは、もっと好き(笑)。


この音源は、その背景音楽のアーティストさんの作品としてCD化されています。
うちこの第一印象は「も、もろサージェントペパー……」。アマゾンで視聴もできますよ。
レコードのほうは、音楽とジャケットがめちゃくちゃ昭和アバンギャルド
CDのほうは、なぜかわざわざ遠回りして欧米経由でヨガが流行ってしまっている日本の状況にマッチした、とってもリラクゼーション♪ な雰囲気となっております。が、ヨガ指南の素晴らしさはインド直系。

YOGA~for relaxing and beauty

YOGA~for relaxing and beauty



上記CDの情報にはない、元ネタのクレジットを以下に記載しておきます。

■タイトル:YOGA ヨガ より美しく、より健康に
■監修・指導:沖正弘
■ナレーション:岡田二美子(沖ヨガ修道場講師)
■模範体操:柳沢敬子(沖ヨガ修道場講師)

■作曲:スシャマ・オマタ(演奏:スシャマ・オマタ・グループ)
■収録アーサナ:柔軟体操、ネコのポーズ、前屈のポーズ、ネジリのポーズ、コブラのポーズ、つりばりのポーズ、片足立ちのポーズ、魚のポーズ、逆さか立ちのポーズ(肩立ちのこと)、弓のポーズ、バッタのポーズ、鋤のポーズ、アーチのポーズ、合掌のポーズ


指導内容の素晴らしさについては先にも触れたのですが、雰囲気のことも含めて、もっと語らせて!(笑)
たまらなかったところは


 ・アキレス腱 についての言及が多いのがとっても沖ヨガ的。
 ・目線の指南が徹底しているのも、沖ヨガ的。
 ・体操をしている人の音がたまに聞こえる。この「たまに」具合がいい。
 ・「うぅ〜〜〜ん」と吸って とかの「うぅ〜〜〜ん」のところとかが、イイ。なんかいい。
 ・「パッ と離します」の「パッ」「ストンと落とします」の「ストン」とかも、いい。すごくいい。
 ・シャバアーサナの指南がいい。
 ・音楽は、雰囲気ありすぎです。もう、お部屋のインテリアから変えようと思うほど。
 ・お香を焚いてからやらないと、音楽の素晴らしさに雰囲気負けします。



自宅でひとりヨガ(ハタ・ヨーガ)をする人へ、ドーンとおすすめします。


沖正弘先生の関連書籍はこちらにまとめてあります。