これは先週の日曜のことなのですが、いつもお写経や阿字観をしに行く等々力不動尊で行なわれた緑蔭講座「心の旅 仏塔を尋ねて」へ行ってきました。2日連続で行なわれた無料講座なのですが、2日目だけ時間がとれたのでお話を聞きに行ってきました。
いつもお写経をする写経舎にスクリーンが置かれ、意外とちゃんと講義モード。講師は今までも何度かお話をいただいている満願寺貫首の阿部龍文氏。満願寺は、同じ駅の線路の反対側にある等々力不動尊の姉妹寺のようなお寺です。いままでうちこは勝手に貫首さんのことを「ともぞうさん」と、ちびまるこちゃんのおじいさんに似た風貌から、心の中ではそのように呼ばせていただいていたのですが、ものすごい経験生き字引っぷり。横尾忠則氏と共著を出すような方とはつゆ知らず……。
講義は2時間。前半はインドの写真からブッダの歴史のお話で、後半が「仏塔コレクション」といった内容でした。前半の出だしでガンジーさんのすごさに触れつつも、先日の来日も含めた佐々井秀嶺さんの紹介も出てきて、切り出してないし、偏ってないし、ちゃんとしてた。インドへは何度も行かれているようで、ナグプールの村長さんがもてなしてくれた際の食事はにおいがきつかったのだけど、ヨーグルトだけは美味しかったことなど、インド旅行記もちらほら。
前半の最後の数分は写真を見ながらの「仏像コレクション」。ムドラーや描かれた情景などの「ひとこと解説コメント」とともに、仏像のスライドがめくるめく展開する、という内容。楽しかった!
仏像のなかにでてくる描写の説明で、インドの気候は「傘」のお役立ち度が高いので、傘は日本の感覚よりもめちゃありがたいもの、暑さしのぎに必要なものという感覚であることなど、「インドってね、こうなんですよ」というお話がちょいちょい挿入されて、「お茶でも飲みながらずっとのんびり聞かせて欲しいわぁ」と思うような内容でした。
後半はもっと楽しくて、そのめくるめくものが「仏塔」。途中「あ〜、これも国宝ね。すばらしいもんですよ」(解説なしかーい!)みたいなちょっとダラダラした感じもそれはそれで楽しくて。「空海 塔のコスモロジー」を読んでから多宝塔の魅力にとりつかれてしまっているので、今回初めて講座というものに参加してみたのですが、演目が超タイムリーでした。
最後に、ともぞう先生の著作にリンクしておきます。