うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

発声と身体のレッスン 鴻上尚史 著

これも近所のお友達、ユキちゃんちの本棚から借りてきました。「発声に興味が無くても、ヨガと似てるところがあるから面白く読めると思うよ」とすすめてくれました。
彼女の言うとおりで、中に書いてあるレッスン自体はまったくやってみなかったけれど、半分はいつものヨガポーズそのものだったりその一部だったりするので、面白く読めました。アーサナとリラックスポイントの確認、といった感じ。
よく考えたら、ここ3年くらいプレゼンやティーチングや宴会などで(笑)、やたら人前で話す機会が増えているなぁ。声とか語調とか、まったく気にしていなかったけれど、そもそもボキャブラリがヤバいらしく、よくレッスン中に「笑わせないでー」といわれるので、語尾をあわてて真面目っぽくしてみたりはします。たいがい手遅れですが。

この本は読んでいて、「話すときの心がけ」として、参考になることがいっぱいでした。いくつか紹介します。

<19ページ 発声に必要な5つの要素 より>
具体的なレッスンの前に、「発声に必要な5つの要素」を書いておきます。
 1)決して、焦らないこと
 2)首、肩、胸、ヒザなどに余計な緊張がないこと
 3)お腹で声を支えていること
 4)声が前に出ていること
 5)声のベクトルをイメージすること

最後の、「声のベクトル」というのに、なるほどねぇ。と。ひとりの人のことを思って言っていることでも、それにあわせてみんなの体が動きますように…と思って話すと、たしかに何人かがよく反応してポーズがきれいになります。逆に、「聞いていない」「感じていない」人もわかってしまう。

<181ページ 体の教養について より>
僕は、「体の外側へ」と「体の内側へ」の両方の知識をあわせて、「身体感覚」と呼んでいます。(中略)そして、適度な基礎体力と身体感覚をあわせて、「体の教養」と呼んでいます、"教養"は、知性だけではなく、体にもあると思っているのです(「こえ」や「感情」、「言葉」にも"教養"という考え方を僕はします)。

たしかに、積んでいくと"教養"になると思います。

<209ページ イメージについて より>
(「焼けた鉄火箸を腕に押し付ける」といって、目隠しをした捕虜に普通のお箸を当てたら火傷の火脹れができた、という実験記録と、お芝居の稽古で「カミソリで手首を切る」とイメージをした後で名刺のような紙を手首の上にすべらせたら切り傷が現れた、というエピソードを聞いた という話から)
僕は、この二つのエピソードの可能性を信じます。別に、オカルトではありません。人間の「からだ」と「精神」はこれぐらい密接につながっていると思うからです。

これは、ありますね。梅干しとかカレーを想像しただけで、つばがでますもんね。うちこなんて、夏には「これから車に乗る」と思った瞬間から汗が出ますし。

<212ページ 背骨レッスン より>
あなたの体重は、つちふまずから前後に分かれ、踵に2分の1、4分の1が足の指、さらに4分の1が指の付け根の盛り上がった部分に分かれます。

ここでも、踵に半分、と語られています。踵は大事です。ホント。


レッスン自体、体を使うものはまるでヨガでした。うちこは、「体の内側」への意識は高いけど、「体の外側」ってほとんど気にしていないなぁ、とも思いました。いちおう、「あーあ」と思っていてもニコニコするとか、多少の気づかいはしますが、それでもあからさまに「だめだこりゃ」という顔をしていることも多いようですし(スミマセン…)。
「体の外側」というのは、意外と課題かも。よく「男前だ」とか言われてしまうのも、そこに女子の心意気がないためと思われます。気をつけよう。着るものとかは、変えるの嫌だし。

発声と身体のレッスン―魅力的な「こえ」と「からだ」を作るために
発声と身体のレッスン―魅力的な「こえ」と「からだ」を作るために鴻上 尚史

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