夏に出産をした友人が、まったくお腹に力が入らなくなって指で押すとどこまでも入っていくことに驚き、その流れで片山洋次郎さんの本を読んでいるとのこと。
ちょうどその話を聞いたあとに書店でこの本を目にして、立ち読みを始めたら最後の章「更年期と骨盤」に気になることが書いてあり、即買い。
わたしは若い頃から生理中にイライラするというのがよくわからなくて(イライラすることがあればするでしょ、と思っていた)、いまは血糖値が上下するときの思考への影響のほうがわかりやすく感じます。
この本にはさまざまな相談や例が書かれていて、「生理中にこうなる人もいる」の例の中に、そうそう、わたしはこれ! というものがありました。
たとえば生理中に下痢をする人は多いですが、これは副交感神経の働きが活発になって、身体がリラックスしようとしているということです。ところが、骨盤底部左側が固まってよくゆるまなかったりすると、右側だけが余計にゆるんで左右差が大きくなり骨盤がねじれてくる。
(第2章 生理と子宮と骨盤/Q&A より)
わたしはお通じがよくなってから生理期間に入る流れの気持ちよさに気づいて以来、逆の場合の、便秘から生理になるときの全身の萎縮に気づくようになりました。
同じ章に「生理中に便秘になるのですが」という相談も載っていました。10回に1回くらいの打率でこのパターンもあるので、ウンウン、と思いながら読みました。
わたしは開脚やスクワットの動きが多いヨガをするのが好きなのですが、そのあとのシャバーサナの気持ちよさは、まさにこの感じ。
たとえばスポーツや登山、ダンス、音楽など、楽しく集中するようなシーンでは、骨盤が自然にギュッとちぢんだ後になめらかに左右均等にゆるみやすく、ゆるんだときにも気持ちいい疲労感になり、その後にちぢむときもまた気持ちがいい。「楽しい」とは、本来こういうものです。左右が時間差少なくゆるんでいかないと、気持ちいい感じにならないのが面白いところです。
(第1章 そもそも骨盤とは/骨盤には左右の動きに差がある より)
集中すると頭から雑念がなくなっているから全身がゆるむ、というのもある気がします。
登山で道を選択したり、運動の中で思い出したり探りながらやる瞬間があると、あとで「楽しかったな~」という身体の印象が続きます。
久しぶりに骨盤を意識する本を読みました。
わたしは最近たまに出勤するのですが、ベルトのある服を着ると小さな決断がサクサク進むので集中しやすく、その効用を感じます。
骨盤は立てる・寝かす以外にも、ちぢむ・ゆるむの影響が大きくて、帰宅してベルトを外す瞬間のくつろぎの感覚ったら! と、オフスイッチの役割を実感しています。
身体にも社会にもいろいろな周期があるなかで、キュッと締めておいてから、ハイお疲れさま!とゆるめる、このリズムがもたらしてくれる充実感って、ある。
うまく乗っていきたいものです。