ヨガのアーサナやムドラーの名称は、同じ名前でも練習のルーツやスタイルによって微妙に違っていたり、言い方もたくさんあるもの。
「前に習ったアーサナと名前は同じだけど、ここではこの部分がこういう形なのか」ということはよくあります。
インドの神様には別名が多く、有名な猿の神様・ハヌマーンにもいくつか別名があります。
三日月のポーズと同じアーサナの名称になっている「アンジャネーヤ」はハヌマーンの別名です。(アンジャナーの息子:アンジャネーヤ)
カピ・アーサナも同じくハヌマーンを指します。「カピ=猿」なので、ハヌマーンを同時に連想するもの。
こういう形のアーサナをやったことがある人はいないかしら。
この形(体位)もまた、一例でしかありません。
股関節に強いはたらきを求められることはもちろん見ての通りで、実際にやると床についてる膝の上が痛ったぁ~い痛ったぁ~いアーサナで、後ろ手の肩甲骨周りも、肘も手首もかなりの可動です。
西遊記の孫悟空も、かつては斉天大聖という称号がありました。三蔵法師のお供をするようになってからの修行の旅では「おい、猿!」と呼ばれていたりします。
カピという呼び方は、まさに「パワフルな猿」という感じ。スーパー・モンキーです。
(わたしは昭和生まれの日本人なので、我々にとって猿といったらこの方でございましょう! というお衣装で描いてみました)
ハヌマーンは同じ対象が別の名前で呼ばれ、それぞれのポーズの形が認識されている人気の神様ですが、共通するのは前後開脚です。
これはわたしの仕事部屋に貼っているポストカードのハヌマーン神。左手に山を持っています。
持っているのは薬草が生えているヒマラヤの山で、「ラーマーヤナ」にそのエピソードが出てきます。
負傷した戦士たちの傷を癒すための薬草を取りに行って、帰ってきたところ。摘んで持って帰るのでは量が足りないので、山ごと持ってきちゃうの。
ヨガのアーサナには神様や聖者・賢者の名前のポーズがたくさんあって、ナタラージャ・アーサナのナタラージャ(舞踏王・ダンスの神様)はシヴァ神の別名です。
むかーし、ちょこっと書いてました。
今日はヨガのポーズの形や名称に微妙に違うものがある理由を書いてみました。
ヨガ教室ではクラスによって同じポーズを英語で言ったり日本語で言ったりサンスクリットで言ったりもするので、ガチガチに決めつけて暗記してもキリがない。そういうものです。