うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

聖書の「伝道の書」がローカーヤタ派っぽくておもしろい

記事のカテゴリが「インド思想」になっていますが、聖書の話です。
日本人は知らなすぎる 聖書の常識」のなかに「リアリズムに満ちた伝道の書」という章があり、ここにあった内容がかなりおもしろい。
富、政治、正義、知識。どれにも期待せずバッサバッサとやっていく。自由になりたいなりたいと言いながらボヤいてるくらいが、ちょっと幸せなんじゃないの? 画策しすぎず、楽しくいこうよ。というメッセージのようであり、インド思想のローカーヤタ派のようでもある。


そしてこれが「wikisource」で読める。すばらしい。


このあたりがグッとくる。

  • 働く者は食べることが少なくても多くても、快く眠る。しかし飽き足りるほどの富は、彼に眠ることをゆるさない。(5-12)
  • 賢い者の心は悲しみの家にあり、愚かな者の心は楽しみの家にある。(7-4)
  • 人の語るすべての事に心をとめてはならない。これはあなたが、自分のしもべのあなたをのろう言葉を聞かないためである。(7-21)
  • 愚者の口の言葉の初めは愚痴である、またその言葉の終りは悪い狂気である。(10-13)
  • 光は快いものである。目に太陽を見るのは楽しいことである。(11-7)

日光浴をし、働き、快く眠り、悲しみを忘れず、愚痴を言わず、人の話に心をとめず、できる範囲でごきげんでいたい。
なんとなく、わたしが日々こうありたいと思うことがたくさん書かれていました。気になった人は、「いまの自分に刺さる節」をどこかにメモしておいて、1年後に見てみて。人間そんなにかんたんには成長できないけど、過去の振り返り方として、聖典を使うのはおすすめの方法。ワンクッション入ることで、幻想から距離をつくりやすくなりますよ。