以前、合蹠のバランスポーズについて書きましたが、今日は基本の合蹠について。これは、シンプルでありながら多くのベクトルを感じるポーズです。この脚の開きをバタフライといったりすることがあります。
右の写真を見て、そんなに股関節が開かないよぅ、と思う方もたくさんいると思います。道場でたくさんの方とヨガをしていますが、そんなにぺったりいく人は半分もいません。膝の横にこぶし2個分くらいのところまでいけば、ケガをせずにあらゆる動きをよく行っていく上ではじゅうぶんです。
ご自身の身体の感覚と向き合いながら、「道のりは長いほうが、ずっと楽しめる」という気持ちで股関節と仲良くしていったらよいです。以前も書きましたが、わたしの場合は高校時代にソフトボール部で、かなりスポ魂な訓練をしながらキャッチャーをしていたため、股関節は普通の人よりも柔らかい状態で成人しました。
このポーズはゆっくりと呼吸をしながら、身体の中を縦断・横断するベクトルを感じていくと、それに付随して首の後ろや肩の外側に対話の範囲が広がっていくように思います。
1)肩から首が引っこ抜けるような、天に昇る百会のベクトル。
2)坐骨から根が生えていくような地へのベクトル。
こちらは文章で説明するのがなかなか難しいのですが、
3)鎖骨を横にまっすぐに開くベクトル。これは、胸を突き出したり開いたりするような意識ではなく、上の写真に書いた縦のベクトルに対して垂直に感じるほうが、首の後ろが凝り固まらない流れになります。
4)あばらをエレベーターのドアのように少し閉めるようなベクトル。丹田を締めるような感覚とはちょっと違います。鎖骨の真横のベクトルと同じ様に、ちょっとだけ襖を閉じるような感じです。この微妙なところを越えると、3のベクトルがこれに負けてしまって肩が内側にまいて猫背っぽいカーブが発生します。
3と4の折り合いを意識していくと、ほかのポーズでも身体の外側の筋肉を無駄に動かさないという感覚がわかるのではないかと思います。筋肉でなんとかするようなものはもともとないのですが、ほかのポーズでも「なんかリキんじゃうんだよなぁ」と思うときは、ゆっくりとこのポーズから学ぶのがよいと思います。特にゴルフをする人なんかは、「背中を大きく使う」ことが大事になると思うので、芝生の上でこれしながら待ってたらいいんじゃないかしら。
性格的になんでも攻略しにいくスタンスの人へは意味のないアドバイスになりますが、「できない状態も含めて、自分の身体に向き合うことが楽しくなってきた」という段階でしたら、このポーズはかなりおすすめです。
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