うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

イスのポーズ(ウトカタ・アーサナ)

イスのポーズ(ウトカタ・アーサナ)
質問を受けたので、せっかくなのでこのポーズについて書きます。
一般的には、「スーリヤ・ナマスカーラB」の最初の呼気のときの形(手を頭の上で合わせる)を「椅子のポーズ」ということが多いですが、わたしの通っている道場では椅子のポーズは3つの形を行います。
それぞれに効いてくるポイントが違うのですが、3つに共通することは、「頭頂と丹田をひとつに結ぶ」こと。教え方によって、いろいろな学校でそれぞれのメソッドがあると思います。うちこは、形に対してどれが正しいとか正しくないとかは特筆すべきことではないと思っています。
違うのは形よりも、「バランス」。どんな形でも、その形に適したバランスが要求されます。
過去の写真をひっぱりだしたら、ちょうど仲間と3人で並んで3種類をまとめて撮った写真が出てきました。せっかくなので、まとめて紹介します。


■左:ひとつめのイスのポーズ
昨日の日記にcaramelmaffinさんから質問をいただいたポーズは、このポーズに近いかと思います。「座るにつれて、かかとが浮いてきてしまう」とのことでしたが、ポイントはむしろ逆で、「つま先が浮いてきてしまうのですが」というくらい、かかとに体重を移動させるポーズです。
重要なポイントは
 ・膝を曲げながらも体重を後方に移動させ、膝がつま先よりも前に出ないようにする。
 ・このとき、膝の幅は足幅と同じく、こぶし2個分を守る。
 ・手は肩幅。耳と肩を離すイメージで、肩の力を抜く。
 ・頭頂と丹田をひとつに結ぶ。背骨をできるだけ正し、あごが上がらぬよう、首の後ろもまっすぐにする。
 ・手は力を入れないように注意。手の指の股の力を抜き、スーーーッと伸ばす。
 ・首も同様。スーーーッと伸ばす。

膝を曲げてバランスをキープする間に、足の裏を、重心がつま先からかかとへ移動する感覚を思う存分楽しみましょう。その際、「もう足の指の皮だけが、なんとか床にぎりぎりついている」というくらい、かかとに体重を乗せるのがポイントです。足のすねの、とくに外側にバシバシ効いてきます。

優先順位は、 足の裏がどこも浮かないこと > ひざが床と平行になる です。

お尻をもっと突き出すような感じで行うパターンですと、太ももと床を平行にしやすいです。それはそれで効いてくるところがちがいます。その場合は、だいぶ太腿にキます。


■中:ふたつめのイスのポーズ
かかとを上げるなら思いっきり上げるパターン。やるならここまで、とことんかかとを上げます。
めざせ直角! です。ほかは、ひとつめのポーズと同じです。


■右:みっつめのイスのポーズ
これは、膝を閉じています。横から見てカタカナの「コ」の字を作ります。
お尻はかかとに座りきらず、2センチくらい浮かす感じです。(計ってないからわからないのですが)


キモはやはり「丹田」。太腿やつま先の力だけでグイグイはいけません。おなかの底にキュッと絞りがきかないと、背骨をただすことができません。
丹田が使えることで、肩と首の力も抜くことができます。声のお仕事をする人に、とってもおすすめ。この状態で「あ、え、い、う、え、お」とかやれば、めちゃくちゃよいトレーニングになりそう。