うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

新訳 超越瞑想入門 マハリシマヘーシュヨーギー

この本は読むのに足掛け1ヶ月くらいかかりました。通勤で読んでいても、頭をその本のモードに入れてエンジンがかかるまでに時間がかかる、そんな本でした。
用いられているのはどれも基本的な言葉なのですが、「その感覚」 をイメージしながら読むには「あと15分で目的地に着く」なんていう細切れの時間ではなかなか集中できず。そんなわけで1ヶ月くらい、長い移動の時間を利用して読みました。
読み始めたきっかけは、ビートルズストーンズとヨガとアーユルヴェーダ。単純です。マハリシ師がどんなことをジョンやジョージに説いたのかを知りたくて。


「存在」を理解するためのさまざまな角度からの視点がこの本の構成要素です。
この噛み砕き方はあくまでうちこの感覚ですが、「苦行なんて、家庭や仕事を持つ生活者にできっこないでしょ。でもすばらしいと思える毎日のために、超越瞑想があるんだよ」という流れ。ところどころに、専門家の指導を受けるように、というくだりがあるのでちょっとヒく人もいるかもしれませんが、それを除いては至極まっとうなことが沢山書かれています。
特に、「考える技術」「話す技術」「行動の技術」「人に接する技術」の章あたりは、反省なしに読めないことばかり。全部読むのは大変でも、ここは読んだほうがいいです。
ひとつ引用すると(「人に接する技術」から)

 人に接する基本原則は、与えることでなければなりません。だれかに会いに行くときは、その人に自分が何を与えられるか考えなさい。何か美しい土産、あいさつの言葉、温かい同情、賞賛や敬愛、相手を励ます助言、体や心や精神のためのよい知らせ、その他、与えることができるものなら何でもいいのです。人に会うときには、何か与えるものを用意しなければなりません。ただ「こんにちは」や「ごきげんいかが」だけでは、会ったときに愛と喜びの波を起こすのには不足です。人に接する技術では、会ったときの最初の瞬間に、二つの心が溶け合うために、真に価値ある何かがなくてはなりません。

「二つの心が溶け合うために、真に価値ある何か」のないお酒って、つまらない。たしかに。
「つきあわされちゃったよ」などと思うくらいなら、やんわりと避ける技術も持ち合わせたほうがいいね。