行動が制限される生活がやんわりとデフォルト化され、一年半が過ぎました。
昨年のうちは自分をだましだましやってきたのだけど、この流れはスパッと終わるものではなさそうです。
日々うっすらそんなことを意識するなかで、デジタルお絵描きを始めました。アーサナの練習や瞑想のほかに、文字や言葉を使わずに意識をネガティブな方向に向かわせない方法を増やしたくて。たぶん心根のどこかで、”色” を使いたかったのだと思います。気分をカラフルにしたい。
そんなこんなで、シジュウの手習いといったら友人からサバを読んでいると言われそうなので、四捨五入でゴジュウの手習い（笑）。操作方法は Youtube で学んでいます。
高機能ペイントソフトがいまは無料で使える
こういうツールに触れるのは、ざっと数えて25年ぶりです。
四半世紀前は、ちょっとした説明文やイラストを描いてhtmlを組んでFTPでファイルをアップして「ホームページ」を作ったりしていました。ピー・ヒョロロロロロ・・・ボヨンボヨンと音のするモデムを介した接続でね……（遠い目）。本をいくつも買って、夜な夜な試行錯誤していました。
FTPはちょっとオジサンぽく「えふてーぴー」と言うと "こなれ感" が出たりするのだけど、それを聞くたびに、小さい頃におばあちゃんが「ピンクレデー」「東京デズニーランド」と発音していたのを思い出したりしてね……。
おっと大いに脱線。
━━ その時代から考えると、いまは驚くほど手軽に「試しにやってみる」ことができます。ペイントソフトは昔はたいそう高価で、昭和生まれの人間にとっては、まるで札束が降ってきたような感覚。おら、ありがたくて涙が出そうだ。
お絵描きアプリは無料かつ機能満載のものがいくつもあるのですが、わたしは「メディバンペイント」を使っています。
このアプリの存在は、ペンタブレット（マウスがペン型になったようなもの）を選んでいるうちに、商品説明ページから自然に情報が入ってきて、その存在を知りました。
ペンタブレットも、いまは安くてびっくり
ペンタブレットは、いちばん小さいもので3000円くらい。いまはペンタブレットを使ってやるゲームが流行っているそうで、ゲーム用のものがお絵描きソフト初心者にもおすすめとして訴求されています。
ちょうど文庫本と同じくらいです。
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とりあえず描いてみた
とにかく何から何まで、手探りです。ゴジュウの手習いですから！
「メディバンペイント 」で検索すると出てくるYoutubeを見ながら、いろんな先生が見せてくれる操作を真似して、少しずつ機能を覚えています。一度に三つ以上のことは覚えられないので、同じ動画を翌日も見て、「あーそうそう、これね、ここタップするのだったわね」なんてブツクサ言いながらやっています。
わたしはYoutubeの先生たちのようにいきなりペンタブレットでは描くことができず、いったん手元で紙に意図を描いてから、それを画面＋ペンタブレットで描く。
この繰り返しです。
こんなふうに、人物の周囲はこんな感じ、という、ざっくりとした計画を紙に手描きでしてから・・・
アプリのキャンバス上に描きます。思いのほか隙間が埋まらず、鳥や虫の仲間が加わったり蛇が花になって分散されたりしました。そこは、なりゆき。
そして、色をつけます。
塗り絵気分で、色ぬり〜（この作業がいちばん楽しい）
ついつい色数を増やしたくなっちゃうのだけど、やりすぎるとぐちゃぐちゃになっちゃう。色が欲しくなるときの気持ちを観察すると、頭の中の散らかり具合がよくわかります。
真ん中の人物は、数年前に旅行中に描いたボールペンの落書きを下敷きにして描きました。（当時Instagramにアップしていました）
で、最終的に以下のように、いくつかのレイヤーに分けて描いたり塗ったりしたものを統合しました。
線がガタガタですが、これでも、ものすごーーーく肩が凝りました。
でも肩が凝るほどの集中の瞬間って、時間があっという間に過ぎる。
頭の中にあるイメージの断片を組み合わせる過程やペンタブレットを持つ指先と絵がつながっていく楽しさは、アーサナの練習とよく似ています。
自分で図案を描いて自分で塗り絵をしたというだけなのですが、頭の中をカラフルに解放できることってあんまりないし、塗り絵がセラピーになる感覚がよくわかりました。
