うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

ヨガのM字閉脚、つま先ローマン。いわゆるトンビ座りのこと


ヨガのポーズって840万もあるらしくて、それはシヴァという神様かつ最初のヨーギーが数え上げたといわれているのですが、「そんなに多くちゃ練習者の君たちも大変じゃろ。シヴァ神ならば数え上げられるのだけど」ということで数字を丸めて丸めて84にしといたったよと、そのような記述が古い書物にあったりします。(これはわたしによる強引な要約です)
わたしはこういう「そういうことになっている」という神話もすきで、練習の流れのなかで発生する様々なプロセスや動きを観察しながら「これも、この今のまさに状態も、シヴァは数え上げたんだろうなぁ。なんつったって840万だしな!」と思っています。



そんなこんなで、今日はあまり名前として呼ばれない状態の座位について書きます。
昔の人が、「トンビ座り」と言っている状態から、さらに足首の内側を開いてしまう状態。
「わしは普通に今でも "トンビ座り" 言っておるのじゃが! おっほん」という亀仙人級のかたもいらっしゃるかと思うのですが、そもそも「トンビ」が「鳶(とび)」のことであることや、翼の先がかっこよくピラピラ&クイッとなっているあの感じをイメージできないんですよね…ヤングは。非ヤングのわたしも正直、鳶(とび)と鷲(わし)と鷹(たか)の描き分けを参考写真なしにやれるかといったら、無理。
そんなこんなでいろいろあって、わたしはいわゆる「割り座」や「トンビ座り」の、より足首に負担のかかるバージョンの座り方を



 M字閉脚



と言っています。えむじへいきゃく。
よいしょっと。




シヴァがこの体位に名を残してくれなかったので、しょうがないのでそう言っています。上から見て、M字です。
正座でぴっちりした感じでいる状態は金剛座(めっちゃ硬い岩やダイヤモンドのように堅い状態)といったりそれをサンスクリット語でヴァジュラ・アーサナと言ったりしますが、この写真の状態は、それともちと違う。



ここからは現実的な話になりますが、インドの人ってめっちゃ足首柔らかいんですよ。
つま先の開いたヤンキー座りで、ずーっと作業をしてたりする。頭の上に大きなモノを乗せて運べるのも、足首であらゆる微妙な角度の差異に対応できちやっているからと見ています。


(写真は2010年のインド旅行記より)


なので、足首の内側を床に押し付けるような、こういう角度を目指した場合にも、膝や股関節に日本人ほどの「ぎゃー、まじー、いてー、ありえねー」の痛みの事象は起きなかったのではないかな…と推測します。現代人はインドでも椅子に座る時間の長い人が多いので、「ぎゃー、まじー、いてー、ありえねー」ってなる人も多そうです。
で、この「ぎゃー、まじー、いてー、ありえねー」の状態になる足の最終形のことを



 つま先ローマン



と言っています。
ローマンというのはフォント(書体)のことなのですが、


左のMの、足についたヒレのようなもののこと。


もうすでにM字閉脚がぴっちりできるという状態の人は、その後の段階として「ローマン」をじわじわ意識だけでもしてみてください。動かすとあぶないこともあるので、意識だけでいいです。
膝と股関節の外側にとんでもない負荷がきます。いままでに開いたところのない毛穴が開くような、そんな感覚もあります。



膝の幅をつめたバージョンは、かなりきついです。
M字閉脚はそれだけでつらく、だんだんローマンになっていく感じです。はじめのころはゴシック体だったのが、ローマンになっていく。
840万ものアーサナを数え上げたというシヴァ神は、きっとこういうディテールまで数え上げていたのだろうなぁ、それだけ微細に状態を見ていたのだろうなぁと思います。
シヴァはそのように微細なところを見極めるであろう神なので、きっと日本人に対しては



 ごめんごめん、これ、ベースがインド人だから。
 インドで開発してるからね、ヨーガ。
 想定としてね、脚がね、こういっちゃなんだけど
 ──まあ、君たちよりもうんと長いんだよね。


 でも、もちろん僕は世界を、宇宙を知っている。
 あらゆる生類を知っている。
 君たちが土偶体なのも知ってる。
 だから、POP体からがんばってよ!



って、きっと思ってるって、信じてる。
信じてるのー。



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