『狂人日記』という名前の小説を読むのは二冊目です。以前、モーパッサンの『狂人日記』を読んだことがあります。お話は全く違います。
ゴーゴリの『狂人日記』はリズムとユーモアが独特。わたしはゴーゴリと笑いのツボが合うのかしら。ページをめくるたびに、広角がいったん下がってまた静かに上がる、その繰り返しでした。
ゴーゴリの作品に出てくる人物のような、被害妄想のすごさとおもしろさを兼ね備えているメンタルって、なんだか今っぽい。狂人なんだけど、どこか見慣れた感じ。
そう。見慣れた感情なんですよね……。どこまでが事実で、どこからが自分なりの脚色で、どこからが願望なのかわからないまま読まされる。
身近な人の話を聞きながら、たまーに、こういう瞬間ってありませんか。
わたしは皇室のニュースに反応する人たちを真っ先に想起しました。
実際にこの本を読むと、「ここかー!」という箇所がわかりやすくありますので、気になる人はわたしと一緒に読書会をした気分で読んでみてください。
(ああ、その話を書きたい!)