年末に訪れたタイのピッサヌロークという町の思い出で、強烈に印象に残っているお店があります。
今までに食べたことのないような滑らかさと味と形が忘れられない豆腐料理のほか、お店のオペレーション、経営スタイル、活気、そこに集まってくる人々。
すべてが奇跡のように円環していて、ひとつの星を見ているようでした。
映画や音楽と似たような感想を抱く、そういうすばらしさを感じるとき、ああしあわせだなぁと思う。ハーモニーを感じました。
外観です。
写真は引いて撮っていますが、前を通るといつか自分も仲間入りすることになるのだろうな、と思わせる独特の開放感が漂っています。
持ち帰りのお客さんもいて、のんびり待っている感じがまたよくて。
これが、感動した揚げ豆腐のようななにか。
豆腐の柔らかさ・形・味が、これどうなってんの? と思う美味しさでした。
エビのなにか。二品いただいて、このお店は確実だと思いました。
オムレツ。これはわりと普通でした。
この肩透かし感(笑)。普通に感じたのは、家庭の味と似ているから。
このソーダ水のラベルも好きです。
というか、このお店に関わるものみんな好き! というくらい、信者になるレベルで魅了されました。
席をアテンドしてオーダーを取る若いリーダーが全体を見ていて、この人がめちゃくちゃスマートで柔軟です。
食事を運んで食器を片付けるヤングなメンバーたちは、ドリンクのオーダーだけは自分の裁量でサクッと対応。料理のオーダーはリーダーを経由します。飲み物だけはとにかくすぐに出てくるシステム。
お会計担当はいかにもアジアのおばちゃん。自分の役割を理解しておられます。笑顔で、ほどよくざっくりしたところもありながら応対します。
さらに何がいいって、厨房のメンバーがみなさん高齢で腰が曲がってたりするんだけど、イキイキ働いているところ!
切るだけのおばあちゃん、焼くだけのおばあちゃん、揚げてるだけのおばあちゃん。ときどきおじいちゃん。みんなが手を動かして、その位置に足場を固定した仕事を担当しています。とにかく年配勢が頼もしい。
足はちょっとガタついてるけど、まだまだ仕事はできるからねー! っと言わんばかりの厨房チーム。
この組織運営と活気が、なんか良かったんですよね……。
社会全体がこういうふうに回っていたらいいな、と思う。そんな名店。
二人でけっこう飲んで食べたのに555TB(2220円)で、このお店は6人くらいで来たら楽しそう。この近くに大家族で住みたい。そんな妄想が膨らむお店でした。
ローカルなお店でウェブサイトはありません。
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