いまでいうと「オワコン」と言われることと似ている。
そう言われることが続いたときに、人がどんな心の予行演習を常習的にするようになるのか。この過程の心理描写にときどきハッとする。
常習的にそう考える、という常習にも細かく分けるといろんなパターンがある。この物語はその「パターン出し」が妙に具体的でおもしろい。
読んでいるわたしにとっては、一般人なのにたまに異様に自分の評価が気になってしょうがない人を見たときに「えっ。もしやこのひと言も、地雷なの?」と感じるドキドキ感の予行演習になった。
国民的に有名な人って、このくらい大変なんじゃないのかな。思いっきりデフォルメされているけど、メンタル的にはそんなにフィクションでもないように思った。