うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

身代わりの名号・赤山明神貴婦人解逅(「五色園」愛知県日進市)


まだあったのか! このシリーズはいつまで続くんだ。
先日、ヨガの生徒さんに「このあいだテレビで浅野祥雲さんの彫刻が紹介されていました。うちこさんのツボの、あれだ。と思いました」と言われました。テレビではなにが紹介されていたのか。やっぱりビジュアルのインパクトかな。
五色園」は、数ある親鸞エピソードのなかでも、よりによってここをチョイスするか! というセンスがみどころ。今回は「肉付きの面」に続いて、またもやDV案件であります。相変わらず、おだやかではありません。やっぱり素材がコンクリートだと、素材に負けないように、このくらいのパンチが必要なのね。と無理やり納得する、とても柔軟なわたくしであります。


で。「身代わりの名号」。
ここの家も、祈る嫁が気に入らない、その傾倒っぷりが気に入らんと。そういう話でした。



信心深い、おすわさん。
でも参詣するたびダンナに暴力をふるわれるので、親鸞さまがおすわさんに紙に書いた名号を与え、それに祈れば大丈夫じゃん、というかなり合理的な提案をします。このあたり、さすが親鸞さまって感じのエピソードです。
で、おすわさんは自宅で祈ることができるようになったのですが、


なにもないところに向かって祈るおまえなんかアヤしい。と、嫉妬します。
で、このあとなんと、おすわさんを殺してしまうという話なのですが(全ストーリーはこちら





ダンナさんが、けっこうやさしそうな見た目。
なんか悲しい! せつない。でも人殺し。



 はぁ。泣けるわぁ。




DV案件の次は、フェミニズム的なエピソード「赤山明神貴婦人解逅(せきざんみょうじんきふじんかいこう)」。



若き日の親鸞さまが、比叡山の麓にある赤山禅院でおまいりしていると





どうか比叡山までご一緒させていただけないでしょうか、と、貴婦人が現われる。
親鸞さまとしては「でも女は "三従" といって、幼いときは親に、結婚すれば夫に、老いぼれれば子に従うもの。無理なんだよなー。こまったなー」
という場面。




そのとき女は、「これは、闇夜を照らす玉です。なにとぞ御仏の教えを低く卑しい谷に下して、あらゆる人々を導いてください。」と、光る玉を渡したと。そういうお話。
親鸞さまはゆくゆくは肉食妻帯をする人物なので、まあ伏線的なエピソードですかね。


現代は女もお寺に入れてもらえるようになり、選挙権までいただけている。なんたる進歩! そのぶん、どこかに揺り戻しが来ている気がしなくもありません。
「女が自己主張するとロクなことがないよ」ということを忘れないように、定期的に訪れたいスポットであります。


▼いろいろ深い
五色園