うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

インド文化、インド旅行記


先日久しぶりに「ヴィレッジ・ヴァンガード」へ行ってみたら自分の部屋かと思うようなコーナーがあり、わたしもがんばってインド関連本のリンク集を整理してみようと思い立ちました。
ヨーガ関連は「旅行記です」という体裁の本でなくても中に旅行談があるものが多いので、思い出せた範囲で拾ってみました。沖先生の「秘境インド探検記」は以下のリンクに入れましたが、人名で書棚を作ってある以下著者さんの本は、人名のリンク集からどうぞ。

伊藤武さん
ヨーガとインド文化をいまもリアルに伝え続けている作家さんの本。いろんな意味で、クールです。

野口法蔵さん
スリランカ、インド、ネパール、チベット、ヒマラヤでの修行記を出されています。なかでも「人間の頂」は名作。

山際素男さん
旅行記とともに差別問題を掘り下げる内容の本が多く、佐々井秀嶺さんの存在も、この方の著作で知りました。




以下はいろいろ考えたのですが、結局年代順に並べました。
インドへ行く予定のない、一生行かないであろう人も、読んでみるだけで「自分の心を縛るもの」について考えるきっかけになると思います。


秘められたインド(前半) ポール・ブラントン 著
1943年にイギリスで出版されたものの翻訳本。様々なヨギとの出会いのエピソード。
「こういう旅をすると、あやしい人にもいっぱい出会うわけよ」というスタンス。このテの旅行記の中では視点が引けていておすすめ。ラマナ・マハルシ師と著者さんが出会う第9章までを前半で紹介しています。

秘められたインド(後半)
インドでありがちな「うさんくさい魔術師」たちがどしどし登場する。ヨガでおなじみの、トリッキーなエピソードのオンパレード。




インドとまじわる 荒松雄 著
1952年の研究旅行以降の記録とエッセイ。「墓」を通じてインドと宗教観を語るおもしろい旅行記ヒンドゥー一辺倒でなくイスラーム文化にも触れている、視野の広い内容。




インドで考えたこと 堀田善衞 著
1956年の旅行記。これを読むことで、日本人としての自分がなにをよりどころにして生きているのかを意識させられる、不思議な効果のある一冊。




ヨガの楽園 秘境インド探検記 沖正弘 著
1962年の本。沖先生のデビュー作。これは日本人として最強のインドヨガ旅行記ではないかと思います。改訂版(装丁デザインが田中一光氏)の「ヨガ入門 精神が肉体を自由にできる」も同じ内容。




インドはもだえる 最首公司 著
1961年12月〜翌年4月までの学術探査隊によるインド旅行記。「裏がえしのインド」の西丸震哉氏と一緒に出かけた旅行記なので、兄弟本のような感じなのだけど、リシケシでのヨガのエピソード記述はこっちのほうが多い。歴史と心の文化が深く学べる一冊。




裏がえしのインド 西丸震哉 著
最首公司氏の「インドはもだえる」の兄弟本。著者さん自体がおもしろい人なので、とっつきやすい。昔のインドを紹介してくれる本として、親しみやすい一冊。「河童が覗いたインド」が好きなら、これもノリが近い。

ヨガの王国(「裏がえしのインド」西丸震哉 著 より)
上記の本の、リシケシのシバナンダ・ヨーガ・アシュラム「The Divine Life Society」でのエピソードが貴重。



インド 心と文化のオクターブ 島岩(しま いわお) 著
シャンカラ(Century Books ― 人と思想) 」筆者の島岩さんの留学経験が書かれた旅行記。大学の先生が書いたものなのにまったくそんな感じがしない、おもしろ文体。誰もが不思議に感じることを少しずつ観察して丁寧に紐解かれていて、すごくおもしろいです。




真実への道 ― ヨーギになった科学者の自叙伝(前半) スワーミ・ヴィラージェーシュワラ 著
1970年代にIBMを脱サラして、最後はスワーミと呼ばれる人になった科学者の自伝。

真実への道 ― ヨーギになった科学者の自叙伝(後半)
ヨガナンダさんの影響って、欧米人には絶大たっだのだなと、しみじみ思う一冊。




インドへ 横尾忠則 著
1974年からの二度のインド旅行記をまとめた1977年の本。この本の中で書かれていることが、「日本人のインド旅行」に対するイメージを大きく形作っている。三島由紀夫氏が「インドは呼ばれる場所」と横尾氏に話したエピソードがあるのはこの本です。篠山紀信氏がサイババに間違われるエピソードがあるのもこの本です。




インドの大地で ― 世俗国家の人間模様 五島昭 著
1988年の本。この本を読んで、インドで現代まで残っている文化は神秘性なんかじゃなくて、「現実に向き合う智恵の継承」なんだと思うようになりました。歴史と心の文化が深く学べる一冊。




ヒマラヤ診療旅行 ― 村人に虫歯はなかった 岩坪れい子 著
1984年の本。ほぼネパールなのだけど、インドから入っているのでインドのエピソードも出てきます。食事と歯の関係について書かれている旅行記




河童が覗いたインド 妹尾河童 著
1985年の本。細密なスケッチとともに淡々と語られる、オール手描きの旅行記。時代を選ばない定番度ナンバーワンという感じの一冊。




インドでわしも考えた 椎名誠 著
1988年の本。大げさな表現がないのがすごく感じよい、さらーーーっとした感じの旅行記




インド人 (カルチャーショック)
ギーターンジャリ・スーザン コラナド
河出書房新社

インド人(前半) ギーターンジャリ・スーザン コラナド 著
2000年の本。縁起かつぎのような習慣・風習がいっぱいの、インド人の暮らしがわかる本。

インド人(後半)
インド流コミュニケーションがわかる。知っておくと、旅がもっと楽しくなるはず。




ガンジス河でバタフライ たかのてるこ 著
2002年の本。読みやすくて入りやすい。お友達の旅行談を聞いているような親しみやすさ。




ビックリ!インド人の頭の中―超論理思考を読む
2003年の本。タイトルのとおりの本。インド人がなにを想定してよくわからないことをいうのかがわかる(笑)。




21世紀のインド人 カーストvs世界経済 山田和 著
2004年の本。この10年くらいですごく変わる前のインドでもあり、でも根底はかわらないようであり。




中村屋のボース ― インド独立運動と近代日本のアジア主義 中島岳志 著
2005年の本。インドの独立について、ガンディー以外の視点で追うならこの本がベストワン。




インド旅行記〈1〉北インド編 中谷美紀 著
2006年の本、共感するところが多かった旅行記。おすすめです。




インド旅行記〈2〉南インド編 中谷美紀 著
この本を読んで、オーロヴィルという素敵な場所があることを知りました。




インド旅行記〈3〉東・西インド編 中谷美紀 著
インドへの感想、スタンスがすごくニュートラル。大げさでないのがいい。




「今のインド」がわかる本 門倉貴史 著
2007年の本。一般社会や経済活動のインドの特徴がわかりやすい。




インドの時代 豊かさと苦悩の幕開け 中島岳志 著
2008年の本。2000年以降のインドの精神性をリアルに伝えている本。神秘の国、宗教大国とはいえ当然人間社会として俗化していくわけで、それが日常の中にどう反映されているかというのをすごくよく伝えている一冊。




インド (ナショナルジオグラフィック 世界の国)
2008年のビジュアル本。まずはイメージから。ね。




インド式すごい勉強法 ニヤンタ・デシュパンデ 著
2008年の本。インドの教育文化がよくわかる、興味深い一冊。




インド人の頭ん中 冬野花 著
2009年の本。「いろいろ思い通りにいかない、腹立つインド」が楽しく書かれています。




「インド式」インテリジェンス 須田 アルナローラ 著
2009年の本。インド人の異様な頭のよさをかなり的確に分解した一冊。これを読めばインド人のメンタリティのよい面、インド思想と実生活の関係がかなり理解できるはず。名著。




インドのことはインド人に聞け!(COURRiER BOOKS) 中島岳志 著/編集
2009年の本。クーリエ・ジャポンの連載をまとめたもの。クールです。