うちこのヨガ日記

ヨガの練習や読書、旅、生活、心のなかのこと。

神道由来のことばとヨガのこと、ヨガと宗教のこと(質問への回答と補足)

ヨガ場
とあるヨガ場で「ヨガにまつわる歴史の話を」といわれて話をしたのですが、会場撤収時間の都合もあり「質問への回答はブログに書くのでどうぞ」としましたので、今日はそのことを書きます。
3件質問・リクエストがあったので回答します。
ひとつめとふたつめは「神道由来のことば」についてでした。
みっつめは、わたしのヨガに対するスタンスのようなことでした。

【質問】
紹介されていた神道由来のことばを他にもあれば教えてください。

昔の言葉は由来や語源が諸説あるものが多いです。神道由来かどうかというのは、この由来の考え方は神道的かどうかということでもあるので曖昧なところがありますが、「ものごとの事象」をベースにしていると言う点で、「ヒダリ(左)」も神道的なこの説を信じてよいのではないかなと思います。
【「ヒダリ」の語源について、『岩波古語辞典』は、南面したとき東の方にあたるのでヒ(日)ダ(出)リ(方向)の意か、としている。】<参考:身体論集成「2.身体とコスモス」 市川浩(中村雄二郎 編)
神道の由来と教義・神とは〜ワールドメイト〜」という興味深いサイトを見つけました。このサイトに「祈り」=「意乗り」という例がありました。
次の質問の回答で例を続けます。


【質問】
神道の3つのことば」はなぜその3つをピックアップしたのですか。
また3つのうち「はらたく」と「おきな」は聞いたことがあるのですが、「けがれる」←「気枯れる」というのは意味が変わりすぎだと思うのですが、どうして意味が変わったのでしょうか。

ここは説明不足でしたね。
「なぜこの3つ?」への回答は、「印象深く記憶されていた」ためです。
気では他にも【「清し」←「気良し」】【「腐る」←「気去る」】、呼吸シリーズでは【「いかる」←「息上がる」】というものあったのですが、なんとなく今日はその3点セットにしてみました。

「穢れ」については、過去に紹介した本に載っていました。
「神道」のこころ 葉室頼昭 著の紹介時に引用。
<143ページより>
「けがれ」というのも、汚いという意味とは違います。神さまからいただいたエネルギー「気」を枯らしてしまうものという意味が、「けがれ」=「気枯れ」です。


【質問】
宗教の歴史やヨガの話がいろいろあるなかで「ヨガは宗教か」についてのうちこさんの考えをききたいです。

以前から明確に「ヨーガは宗教ですよ」というスタンスでいます。(参考:このスタンスを冒頭で述べている日記
沖先生の本への感想の中から宗教的な部分のみをとりあげた「冥想ヨガ入門(真言密教と禅に関すること)」の内容のピックアップが今日の話の内容とよく重なっています。
そのうえで、よく日常で使われる「宗教っぽい」という表現のもつ意味合いをつど感じながら、ヨガをしない人からの質問には相手に合わせた返事をしています。
個人的に「ヨーガは宗教ですよ」というスタンスでいる理由は、「失敗しても立ち直って自分を保つことを助けてくれるもの」と思えるからです。自分が世の中のはたらきを見るときの助けになってくれる辞書のようなところもあり、高尚に仕立てて話すこともできるけれど、「茶の道」「剣の道」「空手道」なども同じことなのだと思います。



最後に、今日話した内容に関連する過去ログをリンクしておきます。
空海さん、沖先生などは記事がありすぎて選べないのでギブアップ)

神道と日本人 葉室頼昭 著
「神道」のこころ 葉室頼昭 著
ヨガと神道 山陰基央 著
日本人なら知っておきたい神道
茶の本 岡倉天心 著
天風先生座談 宇野千代 著
これでいいのだ 野口法蔵 著バカボンの件)
悪人正機 吉本隆明×糸井重里 著