まるでアジアのジャングルのようなポスターに魅せられて、上野で開催中の植物展へ行ってきました。
昨年から部屋の中とベランダに植物が増え、どんどん強くなったり大きくなったり不調を起こしたりしています。鉢分けしても鉢分けしてもどんどん増えたり、根腐れして異臭を放ってみたり、そしてその異臭部分をカットしたら青々と元気な歯が出てきたり。そうやってあれこれ振り回される中で、植物に興味が湧いてきましてね。
もともとわたしは植物に対して趣味的な興味がなく、いま水やりをしているのは開店祝いの植物をお店からもらって帰ったものや、友人からもらった種や鉢ばかり。
彼らの生存能力に振り回され、わたしは完全に「ケアラー」にされています。・・・などと考えるのは、この植物展を見てすっかり植物の「したたかさ」にびっくりしてきたから。
この植物展は切り口が少し変わっていて、おもしろいです。
撮影自由だったので、じーっと見てしまうデザインの植物の写真をいくつか撮ってきました。
くるくるカールする形や分岐の仕方が、いちいちグッドデザインで見惚れます。
こんな風に植物の「毛」まで見ることができました。
終盤には、かねてより気になっていた外来種に関するコーナーがありました。
セイタカアワダチソウが景色を変えていることや、ジョギングやウォーキングをしていても、流行ってるのか勝手に増えてるのか・・・という花が気になっています。
この展示では、日本の「クズ」が外国へ行って悪さをして迷惑植物になっている例も紹介されていました。
最後にいろいろな研究の切り口も紹介されていて、「光合成をやめるという究極の選択をした植物」「植物の花の色を作り出す化学物質」など、なんだか植物そのものを擬人化してクリエイターズ・ファイルのように見たくなるような、おもしろ事例が並んでいました。
生き残るために変化をしたり、その環境のなかで異様に合理的な機能を備えていたり、植物にも適材適所とか意図せぬ移動のようなドラマがあって、そして人類や恐竜よりもうんと前からこの世にいて、そりゃうちにいる植物もしぶといわけだと思って帰ってきました。